歯科治療の考え方
皆さまこんばんは。
渋谷区本町は、今朝に比べ今はめっきり寒くなって参りました。
皆さまも早めのご帰宅とともに温かい食事を食べてくださいね。
さて、昨日は東京のテレビ番組で日吉歯科熊谷先生がカンブリア宮殿に出ておりました。
日吉歯科は山形の田舎町の歯科医院さまで、近年注目を集めている予防歯科に特科した
歯科医院さまです。
昨日は、わたくし自身は会議があり見れなかったのが残念ですが、以前人間ドキュメントに出演されていたものを録画し時々見ております。
日吉歯科の熊谷先生の開業されている地域では世界が注目するほどの虫歯罹患率の低さがあるようです。
これも、熊谷先生の熱意ある説明に患者様が納得し病気になる前に歯科医院へ通う
意識改革をしているからだと思います。
当院は開業してもうすぐ三か月が経とうとしており、これからメンテナンスに移行していく患者さまもいらっしゃいます。
メンテナンスに移行したからにはその状態をいかに保存していくのか。
メンテナンスになっているのに虫歯やら歯周病やら再発していいのか。
もちろん経過観察している場所は悪化する場合があるのですが、通常注意を受けていない場所や健康だった場所が病気にかかるのは大変残念なことです。
メンテナンスで継続的に、通院し一生自分の口を患者様自身が把握していけるのか。
自分の歯磨きの癖や病気にかかりやすところをいかにこちらがメンテナンスしていくのか。
それが地域密着型の当院の課題だと思います。
地域に根付く。この根付き方も医院様様々で、患者さまはどんな風に歯科医院を選べばよいのかわからないかと思います。
当院は、初診時にお口の写真を撮影し、可能な限りお口の現状を説明し理解をしていただきたいと考えています。
患者さまによっては不信に思われることもあるかもしれません。
こんなことされたの初めて!と、言われても、私はこのスタイルを変えません。
理由はやはり自分自身のお口を視覚的に知ってほしいから。
ところでお口の中の細菌の数をご存じでしょうか?
お口の中には2000億個の細菌がおります。
多すぎで途方に暮れ想像もできなのではないでしょうか。
種類にして500億から700種類です。
それでは比較対象としてうんちのでるところの肛門は何匹いると思いますか?
1 30億
2 600億
3 9000億
・・・
・・
・
答えは1番!!
なんとお口の細菌の数の方が相当な数多く存在するのです。
そう思うと、口臭がする人はうんちの臭いより臭いといっても過言ではないのです。
しかし。
全員のお口の中にそういった状況が観察されるわけではございません。
歯の汚れの発生機序をもう少し詳しく解説すると
まず歯の表面にはペリクルといわれるものが付着します。
ペリクルの上に徐々にバイオフィルムという最近のすみかとなるようなネバネバした塊ができてきます。
これが完璧な歯ブラシまたは、クリーニングをしっかり受けた歯の表面に8時間ほどかけて形成してきます。
それが塊となってしまい、歯ブラシのような軟弱な清掃では汚れが落とせなくなって2000億という数字まで
細菌が増殖してしまうのです。
この状況を言葉のみで説明してなかなか伝わらないのです。
しかし、こちらの情報をご自身のお口の写真で汚れの磨き残しをお見せしながら説明すると、ご自身のどこに汚れが多く付着しているのか実感し今後の歯ブラシの大切さを深く理解していただけるものと信じております。
この熱意は時に暑苦しく感じられるかもしれませんが、通院が終わりしばらく時間が経った後に、歯のことを少しでも考えていただける良いきっかけになれば私が開業した理由が伝わるのかなと思った開業三か月前のひと時でした。
PS
虫歯は視覚的に伝えやすいのですが、歯周病は非常に伝わりにくい・・・
そんな歯周病の方にも私は患者様は自分自身のお口をできるだけ知ってほしい
骨の溶け具合や歯茎の腫れなど視覚的に訴えても患者さまに伝わりにくいのです・・・・
そこで先ほどの細菌数のように数字でお伝えするとわかりやすいかと思いますので、金額にしてみましょう。
突然ですがあなたの貯金はいくらでしょうか?
100万?1000万?
その金額は歯の治療が必要になった瞬間に消えます。
歯の治療にかけるお金はとても高いのです。
現在、日本人における歯の価値は大体100万といわれています。
その1本100万でしたら、28本あるわけですから2800万の資産がお口の中にあります。
しかし、その宝を毎日磨かなければ徐々に蝕まれいくらお金を貯金しても割に合わないほど失っていってしまうのです。
それが、30歳前後までは気付かないことがほとんどでしょう。
そこがさらに怖いことでして・・・
30歳というとお家を立てたり、子供に養育費がかかったり、事業を始めようと資金が必要になったり
ライフワークの中で一番お金が必要とされる時期なのではないでしょうか。
その時に歯が1本失われる。
そうすると単純に100万失う・・・
そうならないためにも是非とも歯の大切さをご理解いただき、日本における保険診療というシステムの素晴らしさの
恩恵を受けておくべきなのです。
100万の価値を極端に言えば毎月歯医者さんにかかって多く見積もって5000円かかるとすると
年間6万円です。
6万の出費で毎年歯が健康に保たれることは非常に割によい健康投資といえるでしょう。
そのような表現で分かっていただけましたでしょうか?
われわれ歯科医師は患者さんによっては金儲けをしているように映ることもあるかと思います。
そして残念ながら少なからず、金儲け・商売のような歯医者がいるのも否定しません。
しかし、少しでも歯を守ろうとしている歯科医師が渋谷区本町にいる事をご理解いただけるように努力し、沢山患者様と
お話ししていきたいと思います。(^^♪
今日も最後まで、ブログをお読みいただきありがとうございました。
引き続き、幡ヶ谷のエンドウ歯科医院をよろしくお願いします。