2016年まであと24日
こんにちは!
今年も残りわずかとなりました。皆様にとってどのような一年でしたか?
渋谷区本町氷川神社には年末のご挨拶に多くの方がエンドウ歯科医院の目の前の神社の階段を上っていきます。
幡ヶ谷氷川神社はエンドウ歯科医院をいつも見守っていただいておりますので私は毎日できる限り参拝をしております。
エンドウ歯科医院は本年、祖父からの受け継いだ新しいスタートの年になり、多くのスタッフ、また開業にお力添えをいただいた近所の方や業者の方など患者さんのみならず、多くの出会いの一年となりました。
来年はさらに多くの出会いがあると思うと、今から正月休みに仕事内容を考え、寝てはいられません。
また、続々と新たな患者様との出会いがある一年になると思いますので、残り3週間気を引き締めて精進して参りたいと存じます!
幡ヶ谷・エンドウ歯科医院は12月の診療はを12/30まで、行います。
年末のお口の悩みを来年に持ち越さないためにも年内に歯科医院へ治療に行きましょう!
さて、ここで年末に治療を一念発起された患者さんのお話を書きます。
ご本人は静岡県在住で今迄、3、4件の歯科医院で治療を受けたとのことでした。
治療内容は、お口の中を見るに
1 セラミック矯正
2 外科的歯の保存療法
3 レーザー治療
4 奥歯のセラミック治療
以上の治療方法が施されていました。
これらの治療はすべて自費診療。
静岡で、歯科医師の先生に勧められるがままに施術を受けてこられた患者さんです。
エンドウ歯科医院に来られた理由は「セラミック矯正した歯が浮いてきていて抜けそう。」でした。
これは上記の1に当てはまります。
1は上下の前歯6本すべて神経を取り除かれきれいなセラミックが被さっていました。
そのうちの2本は歯の根の先端に膿の袋を持ち、施術した先生から抜歯を宣告されていました。
その歯を別の歯科医院で相談すると、2の外科治療と3のレーザー治療を受けて毎回1万ほど施術費用が掛かったとのことです。
しかし、一向に良くならず歯が浮いてきてしまったとのこと。
前歯で物が噛み切れなくなり、おくばで噛んでいたその患者さんは今度は4の奥歯のセラミック(神経を抜かれている)の歯が割れてしまいました。
ここでお気づきでしょうか?
1~4
すべて歯科医院での施術後の不具合なのです。
一番言いたいことは、歯科医師は仕事と称して歯を傷つけ寿命を短くしており、本来の職業を悪い方に使用して破壊しており
まったく治す仕事をしていないということ。
なので、患者さんたちも是非なぜその治療が必要なのか十分に説明を受けて納得したうえで施術を受けてほしいのです。昨今の、セラミック矯正関してまた言及しますが、セラミック矯正は歯を削り倒し、100害あって1利なしです。
100の害をここで書いていきたいところですがそんなことより、この患者さんがどうなったのか気になりませんか?
この100害治療を受けてしまったことは、もう元には戻せません。
歯科医師として私は、時間をもとには戻せませんが、この歯をどのように戻すのかを悩みました。
ここで、その同じ土俵では歯の残せる可能性が限りなく少ないので、治療方針を1本の歯の視野ではなく1口腔単位でみていくことです。
つまり木を見て森を見ずにならないことです。
木=歯。森=口腔です。
私の歯科医師として修業した熊本の伊東歯科口腔病院は、いまや後輩たちも毎年のように、伊東歯科を卒業して各地で開業しています。
そのクリニック名には、口腔が使われているのです。
私も、後輩の世代だったらエンドウ歯科口腔クリニックとかにしているのかも(笑)
それほど、1口腔単位で治療を考えるとバリエーションが増えてきます。
そのためには、歯科の中の分野でも、保存治療のスキル・矯正のスキル・口腔外科のスキル・予防の知識・噛み合わせの知識・顎関節の知識などが必要になってきます。
世間では専門医といった称号を看板に掲げ、それのみ(インプラントが一番多そう・・・)の治療に特化していたりしますが
これは木を見て森を見ずの治療になっていないのか、いつも疑問に思います。
先生の専門はなんですか?
とよく聞かれますが、歯科医師としてすべてにおいて知識と技量を持っていなくてはこういった歯科難民患者が出てきてしまうのです。
話が大幅にそれました・・・すみません。
先ほどの患者さんは、保存治療において自費治療の歯の保存治療(歯内療法)で歯を救い、矯正治療で抜歯になってしまった部分を噛み合わせと顎関節を補正しました。
1の治療は基本絶対しない
2の治療は外科的に行う歯の移植やヘミセクションといった今ある歯を最大限に生かしてインプラントを最終手段とする
3の治療は軟組織における治療に私は汎用し、レーザー治療のみの治療に頼ることはない
4の治療は1とは違い歯周病のリスクを考慮するうえでとても大切な材料ですので使用します。
保険診療では補いきれないものがセラミックにはあります。
しかし4の治療は、噛み合わせの不調和、頭痛や1口腔単位で病気(虫歯や歯周病・顎関節症など)を引き起こす可能性があるので絶対に総合的な診査診断を行わなくては、歯が折れたり別の疾患が生まれます。
痛くなったから、歯医者に行く→痛いとこだけ治してもらう
そのサイクルにいる限り必ずまたその歯や病気は再燃します。
歯科の治療は原因を取り除かない限り絶対に良くならないし、必ず悪化し気が付いた時には入れ歯やインプラントになって
います。
そこで、一番喜ぶのは歯科医師なんです。
何にも考えずに目の前に歯を直している(治していない)歯科医師は大変儲かります。
だって、直したところがまた悪くなってきてもらえるんだもの。
患者さんはそれに気が付くべきです。
患者さんを喜ばす歯科医師として、来年も頑張っていこうと思います。
そういえば、昔の師匠は言ってたな。
宮大工になれって。
宮大工が作ったものは100年以上持ちます。
突貫工事のものはすぐに壊れます。
要するに歯科も、ガンガン治療するより、診査診断がとっても大切なんですよね。
大学はもっとこういったことを教えるべきだとさえ思ってしまいます。
年の終わりに、長文失礼しました。