勉強会 インビザライン矯正
皆さまこんにちは。
先月から今月にかけて徐々に暖かくなり活動しやすくなってきていますね。
私は、幡ヶ谷のエンドウ歯科医院院長遠藤善孝です。
2/23には、マウスピース型カスタムメイド矯正装置(インビザライン)セミナーに出席して参りました。
マウスピース型カスタムメイド矯正装置治療について皆さまどうお考えですか?まず「マウスピース型カスタムメイド矯正装置ってなに?」という方向けに、簡単なご説明です。
マウスピース型カスタムメイド矯正装置は近年、急速に普及してきている針金を使った矯正治療とは異なる治療法です。
なぜ、急速に発達してきているかと申しますと、今までの矯正はブラケットと呼ばれる装置を装着することで歯磨きが困難になり針金の下に汚れが停滞してしまうことで汚れから虫歯を発症しやすくなる状態が続いてしまいます。
それゆえ、矯正が終わった後に針金やブラケット言われる装置を外すと虫歯が散在してしまいます。
その後、きれいに並んだ歯並びにセラミックやかぶせ物、プラスティック治療を行わなくてはならなくなったという事例が多く見受けられます。
マウスピース型カスタムメイド矯正装置は、デジタルソリューションを用いて3次元的に歯の大きさを把握してきれいな並びに配列するのです。
アナログ的に行うマウスピースによる矯正を行うアソアライナーという石膏模型上で行うものもありますが、完全デジタルで行うためテクニカルエラーが起こりづらいのです。
代表的なものでは、当院においてインビザライン・クリアコレクトといったメーカーを使用します。
ブラケットやワイヤー、針金を用いずにご自身で付け外しができ、自分で自分の歯並びを矯正できるのです。
これは、自分で治すぞー!!といったモチベーションがないとなかなか続きません。
しかし、もともと歯が弱く、掃除がしずらいから矯正したいといった方もおられるのに、虫歯リスクの高い患者さんにとって虫歯ができてしまったら本末転倒です。
そういったケースでは、マウスピース型カスタムメイド矯正装置の治療法を考えてみてください。
針金の矯正よりも格段に虫歯リスクが下げられます。
また、マウスピース内にフッ素を入れて装着することで、歯を強化することすらできてしまうのです。
ホワイトニングも並行して行っている患者さんもおられます。
しかし、マウスピース型カスタムメイド矯正装置がすべていいわけではありません。
時に、歯がねじれてしまっていて、根を回転させて起こしてあげなくてはならないケースがあります。
この場合、マウスピース型カスタムメイド矯正装置の治療よりワイヤーでの矯正の方が期間を短く終了できる場合があります。
また、得意不得意も両方にあります。
開校といって前歯があっていないケースではマウスピースをかみしめることによって噛み合わせを深く持っていくことができますので、マウスピースが向いています。
逆に、噛み合わせが深いケースではワイヤー矯正の方が向いています。
さらに、内側に倒れこんでいる歯を外側に押し広げていくことを必要とする場合には、マウスピースがの方がググっと
広げていくことができますが、重なりが強く歯をしっかりと覆うことのできないケースは丁寧にワイヤーで歯の重なりをほどいていく必要があります。
そして、歯科医師の中で一番話題のテーマになるのが抜歯矯正・非抜歯矯正です。
歯の並べるスペースが狭い場合に抜歯を行わないと歯が並べられないケースがあるのですが、歯を抜かない代わりに歯をスリムにするため歯と歯の間に隙間を作るように歯を削るという行為です。
歯の大きさの足し算をして、顎の大きさで引くと本当に歯が並ぶのかわかります。
デジタルなので、移動終了後を予測して細かな削る量を割り出して0.3mm以内で削る事は問題ないと考えています。
インビザラインによる0.5の削合は日本人には大きいと私は思っていますので、極力削らずに並べたいですが、それが難しい場合には抜歯矯正を私は勧めます。
この点においては、患者さんともよく話し合い、歯を抜く事と何でもない歯を削る事と、どちらかを選択しなくてはなりません。
このようにメリット・デメリットを天秤にかけてワイヤー矯正とマウスピース型カスタムメイド矯正装置矯正で検討してみてください。
矯正を真剣に考えている方々は安易にマウスピース矯正を選択するのではなく、ご自身のお口に合った矯正方法を選択し、ご自身のお考えを矯正を請け負う先生へ、よりよい治療法を選択されることを祈っております。