顎関節症と歯並びは関係ある?原因や治療法をわかりやすく解説
こんにちは。渋谷区本町、京王線「幡ヶ谷駅」より徒歩10分にある歯医者「エンドウ歯科医院」です。

「口を開けると顎がカクカク鳴る」「顎に痛みがある」「口が開けにくい」といった症状に悩んでいませんか。これらは顎関節症でみられる代表的な症状です。顎関節症にはさまざまな要因が関係すると考えられており、その一つとして歯並びとの関係が注目されています。
しかし、歯並びが悪いから必ず顎関節症になるわけではなく、正しい知識を持つことが大切です。
この記事では、顎関節症の概要をはじめ、顎関節症につながる可能性がある歯並びの種類、治療方法について解説します。顎の不調や歯並びとの関係が気になる方は、ぜひ参考にしてください。
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顎関節症とは

顎関節症とは、顎の関節や顎を動かす筋肉に不調が生じることで、痛みや動かしにくさなどの症状が現れる病気の総称です。顎の関節は耳の前あたりにあり、食事や会話の際に重要な役割を担っています。
代表的な症状としては、口を開けると顎が痛む、口を動かしたときにカクカク・ジャリジャリと音が鳴る、口が大きく開かないなどが挙げられます。これらの症状は一つだけ現れる場合もあれば、複数同時にみられることもあります。
顎関節症は特別な病気ではなく、多くの方が経験する可能性のある身近な疾患です。
一方で、症状が続くと食事や会話に支障をきたし、日常生活に影響を及ぼすこともあります。そのため、顎の痛みや違和感が続く場合は放置せず、歯科医院で相談することが大切です。
顎関節症につながる可能性がある歯並び

歯並びや噛み合わせの状態によっては顎や周囲の筋肉に負担がかかりやすくなる場合があります。ここでは、顎関節症との関連が考えられる代表的な歯並びについて解説します。
出っ歯
出っ歯は、上の前歯が前方に出ている歯並びで、歯科では上顎前突と呼ばれます。
この状態では、上下の前歯がうまく噛み合わず、本来の噛み合わせのバランスが崩れる原因になります。また、口が閉じにくくなるため、口呼吸が習慣化しやすく、口周囲の筋肉の使い方にも偏りが生じます。
こうした筋肉のアンバランスや顎のズレが続くと、顎関節症を引き起こすリスクが高まるのです。
受け口
受け口とは、下の歯が上の歯よりも前に出ている状態で、専門的には下顎前突と呼ばれます。
この状態では、上下の前歯がうまく噛み合わないため、噛むときに特定の部位に偏った負担がかかるようになります。また、受け口では上下の歯の噛み合わせ方が異なるため、顎を動かす筋肉の使い方や顎の動きに影響することがあるのです。
開咬
開咬は、奥歯を噛み合わせたときに前歯が上下で接触せず、すき間ができる歯並びです。
前歯で食べ物を噛み切ることが難しく、奥歯だけで噛むような状態が続くため、顎の筋肉や関節に負担がかかりやすくなります。この状態が長く続くと、顎関節にストレスが蓄積され、痛みや不快感が現れることがあります。
過蓋咬合
過蓋咬合は、噛み合わせたときに上の前歯が下の前歯を大きく覆う状態を指します。
通常よりも深く噛み込むため、下顎の動きが制限されたり、顎に余計な力が加わったりしやすくなります。このような状態が続くと、顎関節や周囲の筋肉に負担がかかり、顎関節症の症状が現れることがあるのです。
顎関節症の原因

顎関節症は、ひとつの原因ではなく、複数の要因が重なって発症するとされています。ここでは、顎関節症の主な原因について詳しく見ていきましょう。
歯ぎしり・食いしばり
歯ぎしりや食いしばりは、顎関節症に関係する要因の一つと考えられています。
歯ぎしりは睡眠中に無意識に歯をこすり合わせる動作で、食いしばりは上下の歯を強く噛み合わせる状態を指します。特に睡眠中は自分で気付きにくいため、家族から指摘されて初めて気付くケースも少なくありません。
歯ぎしりや食いしばりが続くと、歯や顎を動かす筋肉、顎関節に大きな力が加わります。その結果、顎の痛みやだるさ、口の開けにくさなどの症状につながることがあります。
朝起きたときに顎の疲れを感じる方や、歯のすり減りを指摘されたことがある方は、歯ぎしりや食いしばりがないか歯科医院で相談するとよいでしょう。
精神的ストレス
精神的ストレスも、顎関節症に関係する要因の一つと考えられています。
仕事や家事、人間関係などによるストレスが続くと、無意識のうちに歯を強く噛み締めることがあります。また、睡眠の質の低下によって歯ぎしりが増える場合もあります。
こうした状態が続くと、顎を動かす筋肉に負担がかかり、顎の痛みやだるさなどの症状につながることがあるのです。
姿勢の悪さ
姿勢の悪さも、顎関節症に関係する要因の一つとして考えられています。
長時間のデスクワークやスマートフォンの使用などにより、猫背やうつむいた姿勢が続くと、首や肩まわりの筋肉に負担がかかります。顎を動かす筋肉は首や肩の筋肉とも関係しているため、こうした筋肉の緊張が顎の動きに影響を及ぼす場合があります。
また、頬杖をつく習慣や横向きで寝る姿勢なども、顎に偏った力がかかる要因となることがあります。姿勢の悪さだけで顎関節症が発症するわけではありませんが、顎への負担を減らすためには、日頃から正しい姿勢を意識することも大切です。
外傷
外傷によって顎関節やその周囲の組織に強い力が加わると、顎関節症の症状が現れることがあります。例えば、転倒して顎をぶつけた場合や、スポーツ中の接触、交通事故などで顎に衝撃を受けた場合には、顎関節や顎を動かす筋肉に影響が及ぶことがあるのです。
ケガをした直後は症状がなくても、そのあとに顎の痛みや口の開けにくさ、顎関節の音などが現れるケースもあります。そのため、顎に強い衝撃を受けた際は、症状の有無にかかわらず注意が必要です。
外傷後に顎の違和感や痛みが続く場合は、早めに歯科医院や医療機関を受診しましょう。
顎関節症の治療方法

ここでは、顎関節症の主な治療法について解説します。
スプリント療法
スプリント療法は、顎関節症の治療で広く行われている方法の一つです。歯科医院で作製した専用のマウスピースを主に就寝中に使用します。歯ぎしりや食いしばりがある場合、睡眠中に歯や顎へ大きな力が加わることがあります。
マウスピースを装着することで、歯ぎしりや食いしばりによる歯や顎への負担を軽減し、症状の緩和を目指します。
薬物療法
顎関節症による痛みが強い場合には、薬物療法が行われることがあります。主に、痛みや炎症を抑えるための薬が使用されます。症状を和らげることで、食事や会話など日常生活への影響を軽減することが目的です。
ただし、薬物療法は顎関節症そのものを治すための治療ではなく、痛みなどの症状をコントロールするために行われます。そのため、症状の原因や状態に応じて、マウスピースの使用や生活習慣の改善などを組み合わせながら治療を進めることもあります。
使用する薬の種類や期間は症状によって異なるため、歯科医師の指示に従って服用することが大切です。
理学療法
理学療法は、顎関節や顎を動かす筋肉の機能改善を目的として行われる治療です。
顎関節症では、顎まわりの筋肉が緊張したり、顎の動きがスムーズでなくなったりすることがあります。そのため、症状に応じてストレッチや開口訓練などが行われます。これらによって筋肉の緊張を和らげ、顎の動きを改善することが期待されます。
矯正治療
歯並びや噛み合わせに問題がある場合には、矯正治療が選択肢の一つとなることがあります。矯正治療は、装置を使用して歯を少しずつ動かし、歯並びや噛み合わせを整える治療です。出っ歯や受け口、開咬、過蓋咬合などの改善を目的として行われます。
ただし、顎関節症の治療として矯正治療が必ず行われるわけではありません。また、矯正治療によって顎関節症の症状が改善するかどうかは、症状の原因やお口の状態によって異なります。
そのため、顎関節症の症状がある場合は、顎関節や噛み合わせの状態を十分に確認したうえで、矯正治療の必要性を判断することが大切です。
まとめ

顎関節症は、顎の痛みや口の開けにくさ、顎から音が鳴るなどの症状が現れる病気です。原因は一つではなく、歯並びの悪さや歯ぎしり・食いしばり、ストレス、姿勢の悪さ、外傷など、さまざまな要因が関係していると考えられています。
顎の違和感や痛みが続く場合は、そのままにせず歯科医院へ相談することが大切です。症状の原因を確認し、一人ひとりに合った治療を受けることで、顎への負担を軽減し、快適な生活につなげることができます。
顎関節症の症状にお悩みの方は、渋谷区本町、京王線「幡ヶ谷駅」より徒歩10分にある歯医者「エンドウ歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院は「一人ひとりに合った治療計画で歯を守ること」を意識して診療にあたっています。診療案内ページはこちら、ご予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。

■この記事の監修者
遠藤 善孝
経歴
- 北海道医療大学卒業
所属機関
- 日本歯周病学会
- IPSG
- 日本口腔外科学会
- 臨床歯科を語る会
- 日本口腔インプラント学会
- インビザライン認定ドクター
- 日本外傷歯学会