口臭の原因は歯周病?歯周病による口臭の特徴と対策
こんにちは。渋谷区本町、京王線「幡ヶ谷駅」より徒歩10分にある歯医者「エンドウ歯科医院」です。

口臭が気になると感じたとき、すぐに思い浮かぶのは食べ物や胃腸の不調かもしれません。
しかし、実際には口の中の状態、とくに歯ぐきの健康が深く関わっていることが多いです。
なかでも歯周病は、日本人の多くが抱える歯科疾患でありながら、その症状に気づきにくいという特徴があります。初期段階では自覚症状がほとんどなく、進行すると歯ぐきの炎症や出血、さらには歯の動揺といった深刻な問題を引き起こします。
そして、歯周病のサインのひとつに挙げられるのが、強い口臭です。自分では気づきにくい口臭ですが、周囲の人に不快感を与えることもあり、社会生活においても無視できない問題です。
今回は、口臭と歯周病の関係や歯周病による口臭の特徴、対策などについて解説します。
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歯周病とは

歯周病とは、歯の周りにある歯ぐきや歯を支える骨が炎症を起こし、やがて破壊されていく病気です。
歯と歯ぐきの間にプラーク(歯垢)がたまると、そこに含まれる細菌が毒素を出し、歯ぐきに炎症を引き起こします。初期段階では歯肉炎と呼ばれ、歯ぐきの赤みや腫れ、歯みがき時の出血といった症状が現れますが、痛みはほとんどありません。
進行して歯周炎に移行すると、炎症が歯ぐきの奥深くや顎の骨にまで及び、歯を支える組織が少しずつ破壊されます。その結果、歯がグラついたり、最悪の場合には自然に抜け落ちたりすることもあるのです。
特に、進行した歯周病は細菌が作り出すガスが原因で強い口臭を伴うことが多く、本人が気づかないまま周囲に不快感を与えているケースも少なくありません。歯周病は成人の多くが抱える病気であり、予防や早期発見・早期治療が極めて重要です。
歯周病で口臭が起こる理由

口臭の原因はさまざまですが、歯周病が大きく関与しているケースは非常に多いです。ここでは、歯周病によって口臭が発生する主な理由を解説します。
歯周病菌がにおいの原因物質を作るため
歯周病の原因となる細菌は、食べかすや歯垢に含まれるタンパク質を分解するときに、悪臭を放つガスを発生させます。このガスは揮発性硫黄化合物(VSC)と呼ばれ、特に硫化水素やメチルメルカプタンなどが強いにおいのもとになります。
歯周病が進行すると、歯周ポケットの中でこれらの細菌が活発に活動し、においの原因物質を作り続けるため、口臭が慢性的に強くなる傾向があります。
歯周ポケットに汚れや細菌がたまりやすくなるため
歯周病が進行すると、歯と歯ぐきの間の溝が深くなり、歯周ポケットと呼ばれる状態になります。
歯周ポケットが深くなると歯ブラシの毛先が届きにくくなり、歯垢や食べかすが残りやすくなります。また、歯垢が除去されない状態が続くと歯石が付着しやすくなり、細菌が増殖する環境が形成されます。その結果、口臭の原因となる揮発性硫黄化合物が産生されやすくなるのです。
さらに、歯周ポケット内部は酸素が少なく、歯周病菌が増殖しやすい環境です。そのため、歯周病が進行すると口臭が続く原因となることがあります。
歯ぐきからの出血や膿
歯周病が悪化すると、歯ぐきの中に膿がたまったり、ブラッシングのたびに出血したりすることがあります。膿や血液には生臭いにおいがあり、それが口臭の原因になることがあります。
歯周病による口臭は、市販の口臭ケア製品では根本的に解消できません。膿や出血を伴う場合は早めに歯科医院を受診しましょう。
歯周病が原因の口臭の特徴

歯周病による口臭は、一般的な口臭とくらべて、独特で強いにおいがするのが特徴です。
歯周病が進行すると、歯ぐきの奥にある歯周ポケットに細菌がたまり、そこでタンパク質が分解されることで、揮発性硫黄化合物(VSC)と呼ばれるガスが発生します。このガスが、まるでたまごが腐ったようなにおいや、生ごみのような悪臭を放つのです。
歯周病による口臭は一時的なものではなく、においが継続するケースが多く、特に朝起きたときや、空腹時、緊張したときなどに強くなる傾向があります。加えて、歯ぐきから出る膿のにおいも混ざるため、より一層不快さが増します。
また、自分では気づきにくいことが多く、家族などの周囲の方に指摘されて初めて気づくケースも少なくありません。慢性的なにおいが続く場合は、早めに歯科医院で相談することが大切です。
歯周病以外に考えられる口臭の原因

口臭の原因は歯周病だけではなく、さまざまな要因が関係しています。ここでは、歯周病以外の口臭の主な原因について詳しく解説します。
唾液の減少
唾液には、口の中の細菌の増殖を抑え、食べカスを洗い流す自浄作用があります。
しかし、ストレスや加齢、薬の副作用などによって唾液の分泌量が減ると、口の中が乾燥して細菌が繁殖しやすくなり、口臭が強くなることがあります。朝起きたときの強い口臭は、睡眠中の唾液の減少が原因のひとつです。
口が乾きやすいと感じる人は、水分補給を心がけたり、ガムを噛んだりして唾液の分泌を促す工夫をするとよいでしょう。
舌苔
舌苔(ぜったい)とは、舌の表面にたまる白や黄色の苔のような汚れのことを指します。この舌苔も、口臭の大きな原因のひとつです。
舌苔は、食べかすや口の中の細菌、はがれた細胞などが舌の表面にたまることででき、特に舌の奥の部分に多く見られます。放っておくと、舌苔の中で細菌がにおいのもとになるガスを作り出し、強い口臭を感じるようになります。
対策としては、舌ブラシや柔らかい歯ブラシを使って、やさしく舌の表面を磨くことが有効です。力を入れすぎると舌を傷つけることがあるので、無理のない範囲で行いましょう。
胃腸の不調
胃腸の調子が悪いと、そこから発生したガスが口臭の原因になることもあります。
特に、胃炎や胃食道逆流症などの消化器系の疾患があると、口の中には異常がなくても、口臭が強くなる場合があります。また、ストレスや食生活の乱れが続くことで、胃の働きが低下し、結果として口臭が発生するケースも少なくありません。
このような場合には、歯科だけでなく、内科での診察を受けることも重要です。
歯周病による口臭を改善する方法

歯周病による口臭を改善するには、原因そのものに対処する必要があります。単なる口臭ケアではなく、歯周病をしっかり治療し、口腔内の環境を整えることが重要です。
歯周病の治療を受ける
歯周病が進行している場合には、歯科医院での治療が必要になります。歯の表面や歯周ポケットの奥にある歯石を取り除くスケーリングやルートプレーニングによって、細菌を物理的に除去します。症状が重い場合には、外科的な治療が行われることもあります。
歯周病の原因を根本から取り除くことで、口臭の改善も期待できます。
口腔ケアを徹底する
歯周病による口臭を改善するためには、毎日の歯みがきを丁寧に行うことが大切です。歯と歯ぐきの境目は汚れがたまりやすいため、歯ブラシを小さく動かしながらやさしく磨きましょう。
また、歯ブラシだけでは歯と歯の間の汚れを十分に取り除けないため、デンタルフロスや歯間ブラシを併用すると、より清潔な状態を保ちやすくなります。さらに、舌の表面に白い汚れが付いている場合は、舌専用のブラシなどを使ってやさしく取り除くことも口臭対策につながります。
生活習慣を見直す
歯周病による口臭を改善するためには、毎日の生活習慣を整えることも大切です。
喫煙は歯ぐきの健康に悪影響を与えることが知られており、歯周病の進行に関係します。また、たばこのにおいも口臭の原因の一つです。歯周病や口臭が気になる方は、禁煙について考えてみるのもよいでしょう。
また、ストレスや睡眠不足、水分不足などによって口の中が乾燥すると、唾液の量が減り、細菌が増えやすくなります。こまめに水分を補給し、十分な睡眠を取ることも口臭対策につながります。
毎日の食事では栄養バランスを意識し、規則正しい生活を心がけることも大切です。歯みがきなどの口腔ケアとあわせて生活習慣を見直すことで、歯周病や口臭の予防につながります。
定期的に歯科医院でクリーニングを受ける
自分ではしっかり磨いているつもりでも、歯ブラシの届かない場所には汚れが残りやすいものです。特に、歯と歯ぐきの境目や奥歯のまわりはプラークがたまりやすく、そのままにしておくと歯石となって口臭や歯周病の原因になります。
こうした問題を防ぐためには、歯科医院での定期的なクリーニングが重要です。専門の器具を使って、ふだんの歯みがきでは落とせない汚れをすみずみまで取り除いてもらうことで、口の中を清潔な状態に保つことができます。
目安としては3〜6か月に1回の通院が推奨されます。歯周病の予防や初期の段階での早期発見にもつながるため、継続的に受診することが大切です。
まとめ

口臭の原因にはさまざまなものがありますが、歯周病もその一つです。歯周病が進行すると、歯周ポケットで細菌が増え、口臭の原因となる物質が作られやすくなります。
歯周病による口臭を改善するには、歯科医院で治療を受けることに加え、毎日の口腔ケアを続けることが大切です。また、生活習慣を見直し、定期的に歯科医院でクリーニングや検診を受けることも、歯周病や口臭の予防につながります。
口臭が気になる場合は、早めに歯科医院で相談しましょう。
歯周病の症状にお悩みの方は、渋谷区本町、京王線「幡ヶ谷駅」より徒歩10分にある歯医者「エンドウ歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院は「一人ひとりに合った治療計画で歯を守ること」を意識して診療にあたっています。診療案内ページはこちら、ご予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。

■この記事の監修者
遠藤 善孝
経歴
- 北海道医療大学卒業
所属機関
- 日本歯周病学会
- IPSG
- 日本口腔外科学会
- 臨床歯科を語る会
- 日本口腔インプラント学会
- インビザライン認定ドクター
- 日本外傷歯学会