2026年09月04日 歯のコラム

歯周病で痛みが出るのはなぜ?症状が現れる原因と対処法

こんにちは。渋谷区本町、京王線「幡ヶ谷駅」より徒歩10分にある歯医者「エンドウ歯科医院」です。

歯周病になっている歯

歯ぐきに痛みを感じたとき、多くの方は虫歯を疑うかもしれませんが、実は歯周病が原因である場合も少なくありません。特に、歯磨きのときに出血したり、噛んだときに違和感を覚えたりするようであれば、歯周病による炎症が進行しているサインかもしれません。

歯周病は日本人の成人の多くが抱える身近な疾患でありながら、初期には自覚症状が少ないため、気づかないうちに進行して痛みを引き起こすこともあります。

今回は、歯周病によって痛みが生じる理由や痛みがあるときの対処法などについて解説します。歯周病の症状にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

歯周病とは

歯周病の構造

歯周病は、歯と歯ぐきの境目にたまったプラーク(歯垢)の中にいる細菌によって、歯ぐきに炎症が起こる病気です。進行すると、歯を支えている骨である歯槽骨などの組織が少しずつ壊されていきます。

初期の段階では、歯ぐきが赤くなったり、歯磨きをしたときに血が出たりすることがあります。

しかし、自分ではお口の中の変化に気づきにくい場合もあります。

歯周病が進むと、歯と歯ぐきの間にある溝が深くなり、歯周ポケットが形成されます。歯周ポケットが深くなると、歯ブラシの毛先が奥まで届きにくくなり、自宅での歯磨きだけでは汚れを取り除くことが難しくなります。

さらに歯周病が進行して歯槽骨が失われると、歯をしっかり支えられなくなり、歯がぐらつくこともあります。重症になるまで自覚しにくい場合があるため、歯ぐきの腫れや出血など、日頃のお口の変化に目を向けることが大切です。

歯周病で痛みが出る原因

歯周病で痛みが出る原因

歯周病は初期には痛みを感じないことも多い病気ですが、炎症の状態や進行度によっては痛みが現れることがあります。ここでは、歯周病で痛みが出る主な原因を見ていきましょう。

歯ぐきに炎症が起きている

歯周病になると、歯と歯ぐきの境目にたまったプラークの中にいる細菌によって、歯ぐきに炎症が起こります。歯ぐきに炎症があっても、初めのうちは痛みを感じないことが多いです。

しかし、炎症が強くなって歯ぐきが腫れると、その部分が敏感になり、痛みや違和感を覚えることがあります。つまり、歯周病による歯ぐきの痛みは、炎症が強くなっているときに現れる症状の一つです。

歯周ポケットに膿がたまっている

歯周病が進むと、歯と歯ぐきの間にある歯周ポケットと呼ばれる溝が深くなります。深くなった歯周ポケットには歯ブラシの毛先が届きにくく、中に細菌が増えて炎症が強くなることがあります。

炎症が強くなると、歯周ポケットから膿が出たり、歯ぐきの中に膿がたまって腫れたりすることがあります。このような状態になると、歯ぐきに痛みを感じたり、噛んだときに痛んだりする場合があるのです。

膿が出ている、歯ぐきが急に腫れた、痛みが強くなったといった場合は、歯周組織で炎症が強まっている可能性があるため、早めに歯科医院を受診しましょう。

歯を支える組織が失われて歯が動いている

歯周病が進行すると、歯ぐきの炎症が歯を支えている組織に広がり、歯槽骨と呼ばれるあごの骨が少しずつ失われていきます。歯槽骨は歯を支える大切な組織なので、失われる範囲が広がるほど歯をしっかり支えることが難しくなります。

その結果、歯がぐらつくようになり、食べ物を噛んだときなどに歯が動くことで、歯の周りに負担がかかります。歯の周囲に炎症がある状態でこうした力が加わると、痛みを感じることがあるのです。

歯周病による痛み以外に現れる症状

歯周病による痛み以外に現れる症状として赤く腫れている歯ぐき

歯周病では、痛みだけがお口の異変を知らせるサインではありません。ふだん歯磨きをするときや鏡でお口を見たときに気づける症状もあるため、どのような変化が現れるのかを知っておきましょう。

歯ぐきが赤く腫れる

健康な歯ぐきは薄いピンク色で、歯の周りが引き締まっています。歯周病によって歯ぐきに炎症が起こると、赤みが強くなったり、腫れてふくらんだように見えたりします。

特に、歯と歯の間の歯ぐきが丸みを帯びていたり、以前よりも赤く見えたりする場合は注意が必要です。鏡でお口を見たときに歯ぐきの色や形が以前と違うと感じたら、歯周病による炎症が起きている可能性があります。

歯磨きのときに出血する

歯周病によって歯ぐきに炎症が起こると、歯ぐきが刺激に弱くなり、出血しやすくなります。そのため、歯磨きをしたときに歯ブラシが歯ぐきに触れるだけでも、血が出ることがあるのです。

歯ブラシに血が付いたり、歯磨き後に吐き出したものに血が混じったりする場合は、歯ぐきに炎症が起きている可能性があります。

口臭が強くなる

歯周病が進むと、歯周ポケットの中で細菌が増え、口臭が強くなることがあります。

歯周病にかかわる細菌は、お口の中にあるたんぱく質などを分解する際に、においのあるガスを作ります。このガスには、硫化水素やメチルメルカプタンなどの揮発性硫黄化合物が含まれており、歯周病による口臭の原因になります。

そのため、歯周病があると、歯磨きをしても口臭が気になることがあるのです。

歯ぐきが下がって歯が長く見える

歯周病が進行すると、歯を支えている骨が減り、歯ぐきが下がることがあります。すると、それまで歯ぐきに隠れていた歯の根元が見えるようになります。

歯そのものが長くなるわけではありません。歯ぐきの位置が下がって見える部分が増えるため、以前よりも歯が長くなったように見えることがあるのです。また、歯ぐきが下がることで、歯と歯の間の隙間が目立つようになることもあります。

歯がぐらつく

歯周病が進行して歯を支える歯槽骨などが失われると、歯を固定する力が弱くなり、歯がぐらつくことがあります。食事の際に歯が動くように感じたり、以前より噛みにくいと感じたりすることもあります。

歯のぐらつきは自分で正確に程度を判断できません。気になっても指や舌で繰り返し動かさず、歯科医院で歯周組織の状態を調べてもらいましょう。

歯周病で痛みがあるときの対処法

歯周病で痛みがあるときの対処法

歯周病が原因と考えられる痛みがある場合、痛む部分への刺激を抑えるとともに、症状に合わせて適切に対応することが大切です。ここでは、歯や歯ぐきに痛みがあるときの対処法について解説します。

患部を強く触らない

歯ぐきが腫れたり痛んだりしていると、気になって指や舌で何度も触りたくなることがあります。

しかし、炎症が起きている部分は敏感になっているため、指で押したり、繰り返し触ったりするのは控えましょう。また、歯ぐきに膿がたまっているように見えても、自分で押し出そうとしないでください。

膿を出す処置が必要かどうかは、歯ぐきの状態を確認したうえで歯科医師が判断します。痛みや腫れがある部分には必要以上に触れず、歯科医院で診てもらいましょう。

やわらかい歯ブラシを使って歯磨きをする

歯周病で歯ぐきに痛みがあるときも、歯の周りにプラークをためないよう、お口の中を清潔に保つことが大切です。

ただし、痛む部分を強い力でゴシゴシ磨くと、歯ぐきを傷つけることがあります。歯ぐきが腫れて痛むときは、やわらかめの歯ブラシを使い、力を入れすぎずに磨きましょう。

歯ブラシを当てるだけでも強く痛む場合は無理に磨かず、早めに歯科医院を受診し、歯ぐきの状態に合わせた磨き方を確認してください。

痛みが強い場合は市販の鎮痛薬を使用する

歯科医院を受診するまで痛みがつらい場合は、歯痛に使用できる市販の鎮痛薬で、一時的に痛みを抑える方法があります。使用する際は、薬の説明書を確認し、決められた用法・用量を守りましょう。

ただし、鎮痛薬を飲んで痛みが軽くなっても、歯周病が治ったわけではありません。あくまで痛みを一時的に抑えるための対処です。痛みの原因を確認して必要な治療を受けるためにも、鎮痛薬だけで様子を見続けず、歯科医院で診てもらいましょう。

早めに歯科医院を受診する

歯周病による痛みがある場合は、できるだけ早めに歯科医院を受診しましょう。歯科医院では歯ぐきの腫れや歯周ポケットの深さ、歯のぐらつきなどを調べ、必要に応じてレントゲン撮影を行い、歯を支える骨の状態も確認します。

また、歯や歯ぐきの痛みは、必ずしも歯周病によるものとは限りません。むし歯や歯の根の周りの炎症など、別の原因で痛みが出ることもあります。自分で原因を判断するのは難しいため、痛みがあるときは我慢せず、歯科医院で診てもらいましょう。

まとめ

歯周病になっている歯

歯周病は、プラークの中にいる細菌によって歯ぐきに炎症が起こり、進行すると歯を支える骨などが失われていく病気です。

初期には痛みを感じないこともありますが、炎症が強くなったり、歯周ポケットに膿がたまったりすると、歯ぐきが痛む場合があります。また、歯を支える組織が弱くなり、噛んだときに痛みを感じることもあります。

歯周病では、痛みのほかにも歯ぐきの腫れや出血、口臭、歯ぐきが下がる、歯がぐらつくといった症状が現れることがあります。痛みがないからといって、歯周病ではないとは言い切れません。

歯や歯ぐきに痛みがある場合は、市販の鎮痛薬などで一時的に痛みが和らいでも、そのままにせず歯科医院を受診しましょう。歯や歯ぐきの痛みには歯周病以外の原因もあるため、検査を受けて原因を確認し、必要な治療を受けることが大切です。

歯周病の症状にお悩みの方は、渋谷区本町、京王線「幡ヶ谷駅」より徒歩10分にある歯医者「エンドウ歯科医院」にお気軽にご相談ください。

当院は「一人ひとりに合った治療計画で歯を守ること」を意識して診療にあたっています。診療案内ページはこちらご予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。

遠藤 善孝

■この記事の監修者

遠藤 善孝

経歴
  • 北海道医療大学卒業
所属機関
  • 日本歯周病学会
  • IPSG
  • 日本口腔外科学会
  • 臨床歯科を語る会
  • 日本口腔インプラント学会
  • インビザライン認定ドクター
  • 日本外傷歯学会

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