部分入れ歯にはどのような種類がある?選び方も解説!
こんにちは。渋谷区本町、京王線「幡ヶ谷駅」より徒歩10分にある歯医者「エンドウ歯科医院」です。
さまざまな理由で歯を失ってしまった場合の選択肢の一つに、入れ歯治療があります。入れ歯には総入れ歯と部分入れ歯がありますが、自分の歯が残っている場合には部分入れ歯を選択します。
部分入れ歯にもいくつかの種類があるので、ご自身にあうものを選ぶ必要があるでしょう。
今回は、部分入れ歯の種類、選び方について解説していきます。ぜひ、部分入れ歯を作る際の参考にしてください。
目次
部分入れ歯の種類
部分入れ歯は、保険適用で作成できるものと、自費治療のものがあります。保険適用の入れ歯は素材やつくりに制限がありますが、自費治療では様々なものを選択することができます。
部分入れ歯の種類について、それぞれのメリットやデメリット、費用などを詳しく解説していきます。
保険適用の入れ歯
人工歯とそれを並べる床(しょう)、クラスプという金属のバネで構成された入れ歯です。人工歯と床はプラスチック製、クラスプは金属製です。残っている自分の歯にクラスプを引っ掛けて、入れ歯を固定します。
費用は、保険適用の3割負担で5,000円〜1万5,000円程度です。残っている歯の本数や入れ歯の大きさなどによって費用が異なります。
保険適用のため費用が安価なこと、短期間で完成すること、プラスチック製のため修理が容易なことがメリットでしょう。
装着したばかりの時は口内が擦れて傷つくことがあるので、完成後は何度か調整が必要になるでしょう。
クラスプの位置によっては金属が目立つこと、クラスプをかける歯に負担がかかりやすいことなどがデメリットとして挙げられます。噛みにくかったり、装着時に異物感を覚えたりすることもあるでしょう。
違和感には徐々に慣れていきますが、粘膜の上に人工物がのる構造のため完全に違和感がなくなることは基本的にありません。
自費診療の入れ歯
自費診療では、構造や素材などを自由に選択することが可能です。保険が適用されないため高額になりますが、ご自身の口内に合った違和感・異物感の少ない入れ歯を作成できます。
自費診療の入れ歯の主な種類は、以下のとおりです。
ノンクラスプデンチャー
クラスプがないタイプの部分入れ歯です。弾力性のある素材でできており、ご自身の歯を床で囲むように入れ歯を安定させます。見た目が良く、入れ歯をつけていることに気づかれないほど自然です。
保険の入れ歯と比較してフィット感があること、金属を使用していないため金属アレルギーの心配がないことがメリットといえます。
修理が難しいことや適応症例が限定されていることがデメリットでしょう。多数の歯を失っている場合には、強度の問題などから適応できないこともあります。
歯科医院によって金額が異なりますが、費用の相場は5万円〜15万円程度です。他の自費診療の入れ歯と比較すると安価な場合が多いです。
金属床義歯
床が金属で作られた入れ歯です。お口を開けた時に見えやすい位置はプラスチックで作ることも可能な場合があります。
金属はプラスチックよりも薄くできるため、装着時の違和感を抑えられます。床が薄いため会話しやすいこと、温度が伝わるため食事が美味しく感じること、強度があり壊れにくいことなどがメリットです。
ただし、金属アレルギーのリスクがある点は注意しなければなりません。
費用の相場は25万円〜50万円程度です。金属の種類や入れ歯の大きさなどによって変わります。
マグネットデンチャー
磁力を使って固定させる入れ歯です。残っている自分の歯の根っこ部分に磁石を取り付け、入れ歯側の磁石と合わせて固定します。しっかりと固定されるため、安定性が高い入れ歯です。
クラスプを利用しないので金属が目立たず、会話の際などにずれにくいなどのメリットがあります。磁石を残っている歯に埋め込むため、神経がある場合には神経の治療が必要なこと、ペースメーカーを装着している方は使用できないことが注意点として挙げられます。
費用の相場は7万円〜15万円程度です。使用する磁石の数や入れ歯の大きさにより、費用が変動します。
コーヌスクローネ
テレスコープ義歯とも言われます。クラスプを使わず、内冠に外冠を嵌め込む形で固定します。
残っている歯の形を整えて内冠となる被せ物を装着し、入れ歯側に外冠をつけて、入れ歯を嵌め込みます。内冠と外冠がピッタリと嵌め込まれるように、精密に作る必要があります。
茶筒の蓋のようなイメージで、本体を強く振っても外れることはありませんが、ゆっくりと力をかけると外せる構造です。安定感があり、使用感が良いのが特徴です。
噛み心地がよく食事がしやすいこと、修理をしながら長期間使用できることがメリットです。多数の歯を失っている場合でも安定して使用できるでしょう。
非常に精巧な作りなので、対応している歯科医師や歯科技工士が少ない点に注意が必要です。内冠を被せるために残っている歯を削ること、神経のない歯を土台にすると破折するリスクがある点も注意点として挙げられます。
費用の相場は80万円〜150万円程度です。自費治療の中でも高額ですが、審美性・安定性が高いなど、メリットも多い入れ歯といえます。
ご自身に合った部分入れ歯の選び方
ここまでで様々な部分入れ歯の特徴を解説してきました。入れ歯にどのような使い心地を求めるかによって、入れ歯の種類を選択すると良いでしょう。
自費の入れ歯は高額になるため、まずは保険の入れ歯を作製して実際に使ってみるのも方法の一つです。使用しながら、次のポイントを確認してみましょう。
- 装着時の違和感
- 喋りやすさ
- 噛み心地
- 見た目
- 安定感
「もっと良くしたい」と感じるポイントに合わせて入れ歯を作り直せば、ご自身に合うものが完成するかもしれません。
部分入れ歯が合わないときの対処法
部分入れ歯を使い始めると様々な不具合を感じることがあります。起こりやすい不具合は、次の3つです。
- すぐに外れてしまう
- うまく噛めない
- 歯ぐきにあたって痛む
このような不具合が起きた場合の対処法について解説していきます。
歯科医院で入れ歯を調整してもらう
どのような部分入れ歯でも、最初からピッタリ合うことはほとんどありません。入れ歯の大きさが大きいほど、慣れるのに時間がかかります。
入れ歯が合わずに気になる場合は、まずは歯科医院を受診して調整してもらいましょう。数回調整を繰り返すことで、徐々に自分に合う入れ歯になってくることが多いです。
他の素材の部分入れ歯に変える
繰り返し調整をしても合わない場合には、自分が求める使用感に合わせた自費の入れ歯を選択するとよいかもしれません。ご自身の希望を伝えながら、新しい入れ歯について相談しましょう。
また、歯を失った場合には、入れ歯以外にブリッジやインプラントの選択肢があります。
ブリッジは、固定式のため違和感を感じにくいのが特徴の治療法です。土台となる歯を削る必要があり、残っている歯に負担をかける点に注意が必要です。
インプラントは、失った歯の部分の顎の骨に人工歯根を埋め込み、人工歯を被せて歯を補う方法です。残った歯を守りながら、機能を回復できます。
どうしても入れ歯が合わない場合には、歯科医師に相談してみましょう。新しい入れ歯を作るか、別の治療法を選択するか考えてくれます。
入れ歯安定剤を使う
入れ歯安定剤は、入れ歯と歯茎の隙間を埋めて安定させるものです。フィット感が高まるため、装着時の違和感を軽減できるでしょう。
しかし、お口の状態によっては使わないほうがいい場合もあります。まずは歯科医院を受診して状態を確認してもらった上で、安定剤の使用について相談してみましょう。
まとめ
保険適用の入れ歯だけでなく、自費診療の入れ歯も選択可能です。ノンクラスプデンチャー、金属床義歯、マグネットデンチャー、コーヌスクローネなどさまざまな種類があり、それぞれに異なる特徴があります。
いずれも自費治療のため、保険適用の入れ歯と比較して高額になりますが、使用感を良くしたり、見た目を良くすることができます。保険の部分入れ歯が合わない場合には、自費の部分入れ歯を検討してみてはいかがでしょうか。
部分入れ歯を検討されている方は、渋谷区本町、京王線「幡ヶ谷駅」より徒歩10分にある歯医者「エンドウ歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院は「一人ひとりに合った治療計画で歯を守ること」を意識して診療にあたっています。診療案内ページはこちら、ご予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。