根管治療のやり直しが必要なケースとは?再治療の流れと費用も
こんにちは。渋谷区本町、京王線「幡ヶ谷駅」より徒歩10分にある歯医者「エンドウ歯科医院」です。

根管治療は、歯の根の中をきれいにし、細菌感染を防ぐための処置です。しかし、根管は複雑な形状をしているため、細菌の取り残しがあったり、詰め物が合わなかったりすると再び炎症を起こすことがあります。
また、被せ物の破損や歯根の破折によって根の中に細菌が入り込み、再治療が必要になることもあります。
今回は、根管治療のやり直しが必要になるケースや再治療の流れ、費用、再発を防ぐ方法について詳しく解説します。
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根管治療とは

根管治療とは、歯の根の中にある神経や血管が通る管(根管)から感染した組織を取り除き、内部を清掃して無菌状態に近づける治療法です。虫歯が神経にまで達して強い痛みがある場合や、歯の根の先に膿がたまっている場合などに行われます。
根管治療ではまず歯を削り、内部にある神経を取り除いたあと、根管内を洗浄し、薬を詰めて密閉します。これにより、細菌が再び侵入するのを防ぎます。
ただし、根管は非常に細く複雑な形をしているため、完全に細菌を取り除くのが難しく、場合によっては再治療が必要になることもあります。
根管治療のやり直しが必要なケース

根管治療は、虫歯治療の中でも特に精度が求められる処置です。治療後しばらくしてから痛みや違和感が出たり、再び炎症が起きたりした場合、やり直しが必要になることもあります。
ここでは、再治療が必要になるケースについて解説します。
根管内に細菌が再侵入した
根管治療が一度完了しても、被せ物や詰め物の適合が悪いと、そのすき間から唾液や細菌が入り込み、根管内に細菌が再び侵入することがあります。再感染が起こると、炎症や膿が生じ、歯の根元に痛みが出ることがあります。さらに感染が広がると、根の先に膿がたまる根尖性歯周炎になることもあり、放置すると歯を失うリスクが高まるでしょう。
このような場合には、再度根管内部を清掃・消毒して新しい薬剤を詰め直す再治療が必要になります。
根管内に細菌が残っていた
根管の形状はとても複雑で、枝分かれやカーブがあることも多いため、初回の治療ですべての細菌を取り除くのが難しい場合もあります。特に、マイクロスコープやラバーダムを使わない治療では、根管内が十分に見えず、細菌が残りやすくなるでしょう。
細菌が残っていると、治療後しばらくしてから再び炎症が起こり、痛みや腫れ、膿の排出といった症状が現れることもあります。
また、細菌が残っていても、すぐに症状が現れないことも少なくありません。症状が出た時には感染が進行し、すでに歯の根の先に膿が溜まっているケースもみられます。
十分に治療されていなかった
根管内の清掃が不十分だったり、薬剤の密封が甘かったりすると、細菌が残って再び炎症を引き起こすことがあります。治療から数年経過して突然、痛みや腫れが出ることも多く、その場合は再治療が必要になります。
被せ物の隙間から再感染した
根管治療を受けた歯には、外側を保護するために被せ物や詰め物の装着が必要です。これらが破損したり、長年の使用で接着剤が劣化したりすると、わずかな隙間から細菌が侵入することがあります。
特に、歯ぎしりや食いしばりの癖があると被せ物が破損しやすく、隙間ができやすくなります。こうした場合は、被せ物を再製作し、根管内の感染を取り除いたうえで新しい被せ物を装着することになるでしょう。
根管治療のやり直しが必要になる症状

ここでは、根管治療のやり直しが必要になるときの症状について詳しく解説します。
噛むと痛みや違和感がある
噛んだときに痛みや違和感がある場合は、根の先に炎症が起こっている可能性があります。根管内に細菌が残っているか、再感染による炎症が考えられます。とくに、噛むとズキッとした痛みがある場合は、根尖性歯周炎を起こしている可能性があります。
放置すると痛みが強くなったり、歯を支える組織や顎の骨にダメージが及んだりすることがあるため、早めに歯科医院を受診しましょう。
歯ぐきが腫れている
根管治療を受けた歯の周囲の歯ぐきが腫れている場合、歯根の先に炎症が起こっている可能性があります。噛んだときに痛む、歯ぐきが赤くなっているといった症状がある場合には、再治療が必要になることがあります。
歯ぐきの腫れは慢性的に発生することも多く、一度治まったように見えても、しばらくして再発するケースもみられます。
歯ぐきにできものがある
歯ぐきにできた小さなふくらみはフィステルと呼ばれ、歯の根の先で炎症や感染が起きているサインです。根の先に膿がたまっていると、歯ぐきに膿の出口ができます。
フィステルは出たり消えたりを繰り返すケースが多く、つぶれて膿が出ると痛みが一時的に治まることもありますが、根本的な改善にはなりません。放置すると炎症が広がり、骨の吸収や歯のぐらつきにつながるため、できものに気づいた時点で受診することが大切です。
根管治療のやり直しの流れ

根管治療のやり直しを検討している方は、その治療の流れについても理解しておきましょう。以下に、再治療の一般的な流れを紹介します。
診察と検査
まずは、歯科医師による診察と検査が行われます。口腔内の視診に加え、レントゲン撮影やCT撮影などを行い、歯の根の状態や骨の状態、以前の根管治療の状況などを詳しく確認します。
被せ物と土台の除去
再治療ではまず、これまで取り付けられていた被せ物とその土台を取り外します。被せ物がしっかり固定されている場合は削り取る処置も必要になり、繊細な作業が求められます。歯の周囲を傷つけないよう丁寧に行うため、時間がかかる場合もあるでしょう。
古い根管充填材の除去
根管内に以前の充填材が残っている場合は、細いファイルや専用の超音波器具などを使って除去します。詰めた薬やセメントが硬くこびりついていることもありますが、完全に取り除かなければ新たな治療を始められません。
根管内を空の状態に戻すことで、感染の有無や根の形態を把握できるというメリットもあります。
根管内の清掃と消毒
次に、根管内に残っている細菌や感染組織を取り除きます。専用の器具や薬剤で内部を丁寧に清掃・消毒し、根管内を無菌状態に近づけていきます。
洗浄は1回で終わることもあれば、数回に分けて行うこともあり、感染の程度によっては通院回数が増える可能性もあるでしょう。
根管の充填
根管内の洗浄が終わったら、次に根管の充填を行います。根管内に細菌が入らないよう、薬剤を隙間なく詰めて密封します。充填が不十分だと後に炎症が再発しやすくなるため、ここでしっかりと封をすることが大切です。
被せ物の装着
根管治療を終えてから数ヶ月経過し、問題がないことを確認したら、最終的に被せ物を装着します。被せ物の種類は保険診療か自由診療かによって異なり、見た目や耐久性にも差があります。
特に前歯など審美性が求められる部位は、色調や形態を細かく調整できるセラミック系の素材を検討される方も少なくありません。被せ物を正しく装着することで、歯の機能を回復させ、再感染のリスクを減らせます。
根管治療のやり直しにかかる費用

根管治療のやり直しにかかる費用は、保険診療か自由診療かによって大きく異なります。以下では保険診療と自由診療の違いについて詳しく解説します。
保険診療の場合
保険が適用される根管治療は、費用の負担を抑えつつ、一定の医療水準を保つことを目的としています。費用は3割負担の方で1万円未満になることが多く、初回治療と比べて大きく変わることはありません。
ただし、保険診療では使用する器具や材料に制限があるため、再発のリスクを完全に排除するのが難しい可能性があるという点は理解しておく必要があります。
自由診療の場合
自由診療の場合は、歯科医院によって異なりますが、相場は10万円〜20万円程度とされています。根管の洗浄や消毒の回数に応じて費用が加わることもあり、被せ物や詰め物も自由診療になるケースが多いです。
費用は高くなりますが、マイクロスコープやラバーダムなどの精密な機材や質の良い材料を使用することができるため、再発リスクを抑えやすくなります。
根管治療のやり直しを防ぐためには

根管治療の再治療を避けるためには、日常のケアと適切な歯科受診が大切です。ここでは、再発を防ぐために意識したいポイントを解説します。
治療を途中で中断しない
根管治療は複数回に分けて行われるため、通院の継続が欠かせません。途中でやめると、根管内が十分に消毒されなかったり、仮の詰め物のまま長期間放置されたりして、再感染のリスクが高まります。
特に、根管が複雑な形状をしている場合や感染範囲が広い場合は、治療に時間がかかりやすくなります。歯科医師の指示どおりに通院し、治療を完了させることが根管治療の成功につながります。
丁寧にセルフケアをする
根管治療後は、治療した歯だけでなく口腔内全体の衛生管理が大切です。歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシなども活用することで、歯と歯の間や被せ物の周囲の汚れも落としやすくなります。
自分に合ったケア用品がわからない場合は、歯科医院で相談してみるとよいでしょう。
定期的に歯科検診を受ける
根管治療後の歯は、見た目がきれいに整っていても、内部で問題が再発している可能性もあります。症状が現れる前に受診することで、根管の再感染などのトラブルを早期に発見できます。
治療を終えた歯の経過観察のためにも、3〜6ヶ月に一度の検診を受け、口腔内全体の健康管理を心がけましょう。
まとめ

根管治療のやり直しが必要になるケースは珍しくありませんが、早期に問題を発見して治療を受けることで、歯を残せる可能性があります。痛みや腫れ、違和感が続く場合は我慢せず、早めに歯科医院を受診することが大切です。
保険診療でも対応できますが、より精密な治療を希望する場合は自由診療も検討するとよいでしょう。治療後の歯を長く使うためにも、日々のケアと受診を続け、再発の予防に努めましょう。
根管治療を検討されている方は、渋谷区本町、京王線「幡ヶ谷駅」より徒歩10分にある歯医者「エンドウ歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院は「一人ひとりに合った治療計画で歯を守ること」を意識して診療にあたっています。診療案内ページはこちら、ご予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。

■この記事の監修者
遠藤 善孝
経歴
- 北海道医療大学卒業
所属機関
- 日本歯周病学会
- IPSG
- 日本口腔外科学会
- 臨床歯科を語る会
- 日本口腔インプラント学会
- インビザライン認定ドクター
- 日本外傷歯学会