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大人の出っ歯矯正|治療方法・費用・メリットと注意点を解説

こんにちは。渋谷区本町、京王線「幡ヶ谷駅」より徒歩10分にある歯医者「エンドウ歯科医院」です。

ワイヤー矯正している大人の口元

出っ歯という言葉を耳にすると、見た目に関する悩みを想像する人が多いかもしれません。

しかし、出っ歯は見た目だけの問題ではなく、噛み合わせや発音、さらには口腔内の健康にまで影響を与える可能性があります。

特に大人になってから矯正を考える人は「今さら矯正を始めても遅いのではないか」「費用や期間はどのくらいかかるのか」といった不安を抱えることが少なくありません。

実際には、大人でも十分に矯正治療は可能であり、自分に合った方法を選ぶことで快適に治療を進めることができます。

今回は、大人が受けられる矯正方法や、出っ歯を矯正するメリット、注意点、費用、期間について詳しく解説します。出っ歯の矯正を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

出っ歯とは

出っ歯とはと考える女性

出っ歯とは、上の前歯が下の前歯よりも前方に突出している状態のことを指します。原因はさまざまで、骨格的な要因と生活習慣による要因に大別できます。

骨格的な要因としては、上顎が下顎よりも前に出ている場合や、下顎の発育が十分でない場合などが挙げられます。生活習慣による要因では、幼少期の指しゃぶりや舌で歯を押す癖、口呼吸などが関係しています。

これらの習慣が長く続くことで歯並びが乱れ、出っ歯の原因となるのです。

矯正が必要なケース

出っ歯は見た目のコンプレックスだけでなく、歯や口腔内に悪影響を及ぼすことがあります。

例えば、前歯が出ていると口が閉じにくくなり、口呼吸をしやすくなります。これにより口腔内が乾燥し、虫歯や歯周病になるリスクが高まります。また、噛み合わせが悪いために食べ物をしっかり噛めなかったり、発音が不明瞭になったりするケースもあります。

さらに、前歯が突出していると外傷を受けやすく、転倒やスポーツ中の事故で折れるリスクも高まります。このように健康や生活に支障をきたす場合には、矯正治療を検討する必要があります。

大人の出っ歯を矯正する方法

ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違いを説明する歯科医師

子どもの矯正は、あごの成長を利用して骨格そのものを整えることが可能です。

一方で大人は成長が終了しているため、骨格を直接変えることは難しく、歯を移動させて噛み合わせや見た目を改善するのが基本となります。そのため治療期間が長くなる傾向がありますが、歯科矯正の技術が進歩したことで大人でも十分な成果を得ることができます。

また、審美性やライフスタイルを考慮し、装置の目立ちにくさを重視するケースが多いのも大人の矯正の特徴です。

矯正治療を開始する際、まずカウンセリングで口腔内の状態や希望を確認し、精密検査(レントゲン撮影や歯型採取)を行います。その後、治療計画を立てて装置を装着して歯並びを整えていきます。

大人の出っ歯を矯正する方法には、主にワイヤー矯正とマウスピース矯正があります。以下に、それぞれの特徴について解説します。

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正は、歯にブラケットという小さな装置を取り付け、そこに通したワイヤーに力を加えながら歯並びを整える方法です。幅広い症例に対応できることが特長ですが、装置が目立ちやすい点や、定期的な調整が必要となる点も考慮する必要があります。

マウスピース矯正

マウスピース矯正は、透明なマウスピースを使って歯を少しずつ動かす方法です。装置が目立ちにくく、取り外しが可能なため衛生的です。

その一方で、マウスピース矯正はすべての症例に対応できるわけではありません。軽度から中等度の出っ歯には対応できるケースが多いですが、重度の出っ歯や骨格的な問題が大きい場合には対応が難しいとされています。そのため、歯科医師による診断が不可欠です。

大人の出っ歯を矯正するメリット

大人の出っ歯を矯正するメリットのイメージ

出っ歯を矯正することには多くのメリットがあります。以下に詳しく解説します。

見た目の改善効果

出っ歯を矯正することで、横顔のEラインが整い、口元がすっきりとした印象になります。特に、前歯が5mm以上突出している場合は、矯正による見た目の変化が顕著です。歯並びが整うことで笑顔に自信が持てるようになり、第一印象も大きく向上します。

また、見た目のコンプレックスが解消され、心理的な自信が大きく向上します。対人関係や仕事でのコミュニケーションにも良い影響が現れます。

噛み合わせの改善

噛み合わせが悪いと食べ物をしっかり噛めず、胃腸への負担や消化不良を招くことがあります。矯正によって歯並びと噛み合わせが整うと、食事を効率よく摂取できるようになり、全身の健康にも良い影響を与えます。

発音の改善

出っ歯の場合、サ行やタ行などの発音が不明瞭になるケースがあります。矯正を行うことで正しい舌の位置や噛み合わせに近づき、発音しやすくなります。

虫歯・歯周病リスクの低減

出っ歯を矯正することで歯並びが整うと、歯磨きがしやすくなるため、虫歯や歯周病のリスクを大幅に低減できます。特に出っ歯の場合、前歯が突出していることで歯と歯の間に汚れが溜まりやすく、通常よりも虫歯や歯周病の発症率が高まる傾向があります。

矯正治療後は歯ブラシが隅々まで届きやすくなるため、虫歯や歯周病になるリスクを低減できるのです。

大人の出っ歯を矯正するときの注意点

大人の出っ歯を矯正するときの注意点のイメージ

ここでは、大人の出っ歯を矯正するときの注意点について解説します。

治療期間が長くなる場合がある

大人の場合は骨の成長が止まっているため、歯を動かすスピードが子どもより遅くなります。そのため、矯正治療にかかる期間は平均して1年半〜3年程度と長期になるケースが多いです。治療を始める前に、長い期間継続できるかどうかを考えておく必要があります。

抜歯が必要になるケースがある

大人の出っ歯矯正では、歯並びや顎のスペースに余裕がない場合、抜歯が必要になることがあります。特に前歯が大きく前方に突出しているケースや、歯の重なりが強い場合は、抜歯してスペースを確保するのが一般的です。

抜歯を行うことで歯列全体をバランスよく整えやすくなりますが、治療期間が長くなったり、抜歯部位のケアが必要になったりする点には注意が必要です。

治療中に痛みや違和感が生じることがある

矯正装置を装着すると、歯が動く過程で痛みや違和感を覚えることがあります。特にワイヤー矯正では数日間、食事や会話に支障が出る場合もあります。マウスピース矯正の場合も、新しいマウスピースに交換した直後は圧迫感や軽い痛みが生じやすいです。

通常、これらの症状は1週間程度で落ち着きますが、痛みが長引く場合や耐えられない場合は、歯科医師に相談することが大切です。

大人の出っ歯を矯正する場合にかかる費用

大人の出っ歯を矯正する場合にかかる費用のイメージ

ワイヤー矯正は出っ歯矯正で最も一般的に用いられる方法で、費用の目安は70万〜120万円程度です。金属ブラケットを使う場合は安価ですが、透明やセラミック製のブラケットを選ぶと審美性が高い反面、費用もやや高くなります。

マウスピース矯正の費用は、60万〜100万円程度が相場です。軽度の出っ歯であれば短期間で治療を終えられるケースも多く、費用も抑えられる傾向があります。

これに加えて、矯正装置の破損や紛失による再作製費、治療計画の変更に伴う追加の処置費用、抜歯や虫歯治療などの費用などがかかる場合もあります。

医療費控除の対象になるか

大人の出っ歯矯正が医療費控除の対象となるかどうかは、治療の目的によって異なります。一般的に、噛み合わせや発音などの機能的な問題を改善するために矯正治療を受ける場合は、医療費控除の対象となりますが、見た目を良くする美容目的だけの場合は対象外です。

大人の出っ歯を矯正する場合にかかる期間

大人の出っ歯を矯正する場合にかかる期間のイメージ

大人の出っ歯を矯正する場合にかかる期間は、一般的に1年半から3年程度が目安とされています。歯並びの状態や出っ歯の程度、選択する矯正方法によって期間は前後しますが、軽度の場合は1年ほどで終了することもあります。

矯正治療後は保定期間が設けられており、後戻りを防ぐためにリテーナー(保定装置)を装着して過ごします。保定期間は少なくとも2〜3年程度で、治療の成果を維持するために欠かせないプロセスです。

まとめ

ショッピングを楽しむ男女

大人になってからの出っ歯矯正は、見た目の改善だけでなく、噛み合わせや発音、口腔内の健康維持にもつながるとされています。矯正方法にはワイヤー矯正やマウスピース矯正などがあり、症状やライフスタイルに合わせて選択が可能です。

大人の矯正には長い治療期間や高額な費用といった注意点もありますが、その分、見た目の改善による心理的効果や、噛み合わせの改善による健康面でのメリットは大きなものです。さらに、発音や呼吸の改善など、生活の質を高める効果も期待できます。

治療を始めるにあたっては、治療法や費用、期間、リスクについて十分に理解し、信頼できる歯科医師と相談しながら進めることが大切です。

歯列矯正を検討されている方は、渋谷区本町、京王線「幡ヶ谷駅」より徒歩10分にある歯医者「エンドウ歯科医院」にお気軽にご相談ください。

当院は「一人ひとりに合った治療計画で歯を守ること」を意識して診療にあたっています。診療案内ページはこちらご予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。

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