インプラント治療にかかる期間はどれくらい?長いといわれる理由も
こんにちは。渋谷区本町、京王線「幡ヶ谷駅」より徒歩10分にある歯医者「エンドウ歯科医院」です。

インプラント治療を検討していて「治療にはどれくらいの期間がかかるのだろうか」といった疑問をもっている方もいるのではないでしょうか。インプラント治療は、虫歯治療のように即日で終わるような治療ではありません。また、なぜインプラント治療には時間がかかるのか、その理由を知っておくことも大切でしょう。
今回は、インプラント治療にかかる治療期間の目安や、長いといわれる理由、治療の流れについて解説します。
目次
インプラント治療とは

インプラント治療とは、虫歯や歯周病、事故などで失った歯を補う治療法の一つです。一般的な入れ歯やブリッジとは異なり、顎の骨に穴を開けてインプラント体を埋め込んだ後、土台や人工歯を取り付ける方法です。
人工歯部分である上部構造にはオールセラミックやジルコニアなど、審美性が高く丈夫な素材が用いられます。
ただし、外科的な処置が必要なため、身体への負担は他の治療よりも大きくなります。顎の骨の量が不足している場合は、人工骨を移植する治療が必要になるなど、治療期間が長期化することもあります。
インプラント治療にかかる期間はどれくらい?

インプラント治療にかかる期間は、3ヶ月〜1年半程度が目安です。インプラントは顎の骨に埋め込まれるので、顎の骨の状態が非常に重要な治療法といえます。顎の骨の状態が良好であれば、3ヶ月程度で治療が完了することもあるでしょう。
しかし、一般的には4〜6ヶ月程度の期間がかかることが多いです。
インプラント治療の流れ

インプラント治療は、いくつかのステップを経て慎重に行われます。以下に、その流れを解説していきます。
カウンセリング・検査
インプラント治療は、治療を希望する患者様の口腔内の状態を把握するところから始まります。患者様の全身状態、口腔内の状態を確認して、必要な検査を行います。
外科処置を伴う治療なので、持病の有無、服用している薬、アレルギーの有無なども詳しく確認します。持病がある患者様の場合、事前に主治医と連携することもあります。
口腔内の状態を確認するためには、レントゲン、CT検査を行います。患者様の顎の骨の状態、隣在する歯の状態、口腔内の状態を詳細に確認します。
検査で得られた情報をもとに、インプラントの埋入位置や角度などを決定していきます。
インプラント埋入手術
インプラント体を骨に埋め込む手術の際は、局所麻酔を使用します。歯茎を切開して顎の骨を露出させ、穴を開けてインプラント体を埋入します。
全身に影響が及ぶ手術ではないので、入院の必要はなく、基本的に日帰りで行われます。
骨と結合するのを待つ期間
手術後、インプラント体と顎の骨が結合するのを待つ期間を設けます。2ヶ月から6ヶ月ほどが一般的ですが、患者さまの口内環境によって変動します。
二次手術
インプラント体と顎の骨が結合したことが確認できたら、二次手術を行います。再び歯ぐきを切開してインプラント体を露出させ、アバットメントと呼ばれる部品を取り付けます。アバットメントは、インプラント体(人工歯根)と上部構造(人工歯)を接続するための部品です。
型取り
アバットメントを取り付けた後、歯茎の状態が整うのを待ってから人工歯を作成するための型取りを行います。この後、患者さまの希望を考慮して人工歯を作成します。
人工歯の装着
人工歯が完成したら、装着します。噛み合わせや見た目に問題がないか確認し、必要であれば調整して固定します。
インプラント治療に期間がかかるのはどうして?

歯を補う治療としては入れ歯やブリッジもありますが、インプラントはそれらと比べて治療期間が長いです。治療に時間がかかるのは、次の理由があるためです。
骨と結合するまで待つ必要があるため
インプラント体を顎の骨に埋入したあと、すぐにインプラント体が安定するわけではありません。顎の骨と結合することで安定しますが、傷口の治癒に時間がかかるのと同様に、結合にもある程度の時間が必要です。
骨の密度や質によって結合にかかる時間は前後しますが、待機期間は治療を成功させるために欠かせません。
骨造成が必要な場合があるため
顎の骨の量や厚みが不十分な場合には、骨造成(こつぞうせい)と呼ばれる追加処置が必要になります。これは、歯を支える骨を人工的に補強する処置で、骨が再生するまでに数ヶ月を要することがあります。
骨造成が必要な患者さまは、インプラント治療がさらに数ヶ月延びる可能性が高いです。
人工歯の装着まで何度か通院が必要なため
人工歯の装着前には、インプラントと顎の骨がしっかり結合しているかどうかを定期的に診察し、必要に応じてレントゲン撮影を行うことがあります。この期間中、仮歯を使用することで見た目や噛み合わせの不便さを軽減しますが、装着までには複数回の通院が伴います。
治療期間が長くてもインプラントを選択するメリット

治療期間が長いと聞くと、インプラント治療に対してネガティブな印象を持つ方もいるかもしれません。
しかし、インプラント治療を選択する方は多いです。ここでは、治療期間が長くてもインプラントを選択するメリットについて詳しく紹介します。
自分の歯のように噛める
入れ歯を使用する際には、食べ物が隙間に入り込むことがあります。また、食べ物を噛むときにズレたり違和感を覚えたりすることもあるでしょう。ブリッジの場合は残っている歯に負担がかかりやすく、歯がぐらつきやすくなるケースも少なくありません。
一方、インプラントは顎の骨にしっかり固定されているため、ご自身の歯と同様の感覚で食事ができるようになります。
見た目が自然で審美性が高い
インプラントの人工歯部分には、セラミックなどの高品質な素材が用いられることが多く、天然歯に近い自然な見た目が得られます。入れ歯のように金属が見える心配もなく、周囲の歯とも違和感なくなじむでしょう。
笑ったときや会話の際にも気にならず、自信を持って人前で笑えるようになる方が多いです。
耐久性が高く長く使える
インプラント体にはチタンという金属が使用されています。チタンは生体親和性が高い素材で、骨としっかり結合します。この性質により、適切にメンテナンスを行えば、20年にわたり機能を維持できるケースもあります。
隣の歯に負担がかからない
ブリッジ治療では失った歯の両隣の歯を削って固定します。そのため、支えとなる健康な歯に負担がかかり、将来的に寿命が短くなるリスクがあるでしょう。その点、インプラントは独立して埋め込むため、隣接する歯に負担をかけることがありません。
口腔内の健康を保ちやすく、周囲の歯の寿命を延ばすことにもつながるのです。
顎の骨の吸収を防げる
歯を失ったまま放置すると噛む刺激が伝わらなくなるため、歯のない部分の顎骨はどんどん吸収されて痩せていきます。インプラントは人工歯根を顎の骨に埋め込むため、噛んだ時の刺激が骨に直接伝わって吸収されるのを防げます。
インプラント治療のデメリット

インプラント治療にはメリットが多い一方で、注意しておくべきデメリットもあります。
費用が高くなりやすい
インプラントは、審美性や機能性の高さから注目を集めている反面、費用の高さが大きなデメリットの一つです。基本的に保険が適用されず全額自己負担となるため、治療費は1本あたり30万円〜50万円程度が相場になります。
骨が足りない場合には、骨造成(骨増殖)手術が必要になることもあり、その分費用の負担が増加するでしょう。
メンテナンスを続ける必要がある
インプラントは人工物ですが、歯磨きを怠ると天然歯と同様に周囲の歯ぐきや骨に炎症が生じることがあります。インプラント周囲炎という状態で、進行するとインプラントが脱落するリスクもあります。
そのため、治療後も日々のブラッシングや定期検診を欠かさず行う必要があります。
まとめ

本記事では、インプラント治療の流れや治療にかかる期間、治療期間が長くなる理由、治療期間が長くてもインプラントを選択するメリットについて解説しました。インプラント治療では、顎の骨との結合を待つ必要があるため、治療に長い時間がかかります。
インプラント治療には、天然歯のように噛める、審美性が高いなど多くのメリットもあります。歯を補う治療を受ける予定の方は、検討してみてはいかがでしょうか。
インプラント治療を検討されている方は、渋谷区本町、京王線「幡ヶ谷駅」より徒歩10分にある歯医者「エンドウ歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院は「一人ひとりに合った治療計画で歯を守ること」を意識して診療にあたっています。診療案内ページはこちら、ご予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。


