入れ歯の種類を徹底解説|特徴・費用・自分に合う選び方ガイド
こんにちは。渋谷区本町、京王線「幡ヶ谷駅」より徒歩10分にある歯医者「エンドウ歯科医院」です。
歯を失い、入れ歯を考え始めたものの、「種類が多すぎて、何が自分に合うのか分からない」とお困りではありませんか。保険が使えるものと自費のもので、何がどう違うのかも気になるところですよね。
入れ歯は、食事や会話の快適さを左右する、生活に密着した大切なパートナーです。費用だけで選んでしまうと、後から「痛い」「見た目が気になる」といった後悔につながることも。
この記事では、保険と自費の主な入れ歯の種類を比較し、それぞれのメリット・デメリットを詳しく解説します。後悔しないための選び方のポイントや費用の目安もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
入れ歯とは
入れ歯は、歯を失ったときに用いられる治療法で、噛む・話す・見た目を補い、生活の質を支える役割があります。
人工の歯と歯ぐきに似せた床(しょう)で構成され、残っている歯や歯ぐきに合わせて作製されます。装着することで、しっかり噛めるようになり、発音の明瞭さや顔の自然な輪郭を保つことができます。
また、噛み合わせを整えることで、残っている歯や顎への負担を軽減する効果も期待できます。
むし歯・歯周病・外傷などで複数の歯を失った場合や、ブリッジやインプラントが難しい場合に選ばれることが多いです。
入れ歯の基本分類と特徴
入れ歯には大きく分けて「総入れ歯」と「部分入れ歯」があります。
総入れ歯(フルデンチャー)の特徴
総入れ歯は、すべての歯を失ったときに使用される入れ歯で、人工の歯と歯ぐきを模した床(しょう)で構成されています。
歯をすべて失うと、噛む力が弱くなるだけでなく、発音のしにくさや顔の輪郭の変化、老けて見えるといった影響が出ることがあります。
総入れ歯を装着することで、食事や会話がしやすくなり、見た目の自然さを取り戻すことができます。総入れ歯は一人ひとりの口の形に合わせて作製されるため、フィット感を高めるには調整が欠かせません。
部分入れ歯(パーシャルデンチャー)の特徴
部分入れ歯は、歯を一部失った場合に残っている歯を利用して装着する入れ歯です。
口腔内は数本の歯を失っただけでも噛み合わせのバランスが崩れ、残っている歯に大きな負担がかかることがあります。部分入れ歯を入れることで、噛む力を分散させ、残存歯の負担を軽減することができます。
また、欠けている部分を補うことで、食べ物を噛みやすくなり、発音もしやすくなります。
歯が抜けたままにしておくと、隣の歯が傾いたり、かみ合う歯が伸びてきたりして歯並びが乱れることもありますが、部分入れ歯はそれを防ぐ役割も果たします。
保険診療と自費診療の入れ歯の違い
ここでは主な入れ歯の違いとメリット・デメリットについて詳しく解説します。
保険診療の入れ歯(レジン床義歯)
レジン床義歯は保険適用で作製できる入れ歯で、比較的費用を抑えられる点が特徴です。
プラスチック素材でできているため修理や調整がしやすい一方、やや厚みがあり違和感を覚える方もいます。
経済的な負担を抑えたい方や、初めて入れ歯を作る方に選ばれることが多いです。
自費診療の入れ歯
自費診療の入れ歯は、より快適さや審美性を重視した素材や設計が選択でき、患者さんの希望に合わせたオーダーメイドが可能です。ただし、費用は高額になる傾向があります。
保険診療の入れ歯にかかる費用と期間
保険の入れ歯は、基本的にレジン(プラスチック)製で、費用は比較的抑えられています。
保険の自己負担3割での目安は、部分入れ歯の場合は数千円から1万円台、総入れ歯でも1〜2万円程度が一般的です。
治療期間は、型取りから完成までおよそ2〜4週間が目安ですが、口腔内の状態や調整の回数によって前後することがあります。
保険適用のため、機能面を重視した標準的な設計となります。
自費診療の入れ歯にかかる費用と期間
自費診療の入れ歯は、素材や設計の自由度が高く、快適さや見た目を重視できます。その分、費用や完成までの期間は保険診療に比べて幅が広いのが特徴です。ここでは一般的な相場と、当院での費用についてご案内します。
金属床義歯
金属床義歯は床部分に金属を使用するため、薄く軽く作ることができ、装着時の違和感が少ないのが特徴です。さらに熱を伝えやすいため、食事の温度を感じやすい利点があります。
相場は素材によっても変わります。
当院では、ゴールド床義歯が部分入れ歯48.8万円(税込53.6万円)、総入れ歯59.7万円(税込65.7万円)、チタン床義歯が総入れ歯54.3万円(税込59.7万円)、プラチナ床義歯が部分入れ歯38.2万円(税込42.0万円)、総入れ歯48.6万円(税込53.5万円)となっています。
治療期間は設計が複雑なため、完成まで1〜2カ月程度かかります。
ノンクラスプデンチャー(バネのない入れ歯)
ノンクラスプデンチャーは金属のバネがなく、見た目が自然で目立ちにくいのが特徴です。審美性を重視される方に向いていますが、適応できる症例が限られる場合もあります。
一般的な相場は10〜25万円前後です。
当院では、5歯以下で8.8万円(税込9.68万円)、6歯以上は1歯につき+2万円(税込2.2万円)でご提供しています。治療期間は比較的シンプルで、数週間〜1カ月程度です。
レジリエンツテレスコープ義歯
レジリエンツテレスコープ義歯は、内冠と外冠を組み合わせた特殊な構造で高い安定性が得られる入れ歯です。しっかり噛めることが期待できる反面、費用は高額になります。
一般的な相場は50万円以上です。
当院では80万円(税込88万円)でご提供しており、治療期間は1〜2カ月程度かかります。
コーヌス義歯
コーヌス義歯は、二重構造で固定する方式のため、安定性や審美性に優れています。装着時の違和感も少なく、見た目を重視する方に適しています。
一般的な相場は80〜150万円程度です。
当院では、片顎フルで130万円(税込143万円)、部分入れ歯は60〜99万円(税込66〜99万円)、内冠は1本3万円(税込3.3万円)となっています。複雑な設計のため、治療期間は2カ月以上かかる場合もあります。
費用だけで選ばないための注意点
入れ歯を選ぶ際は、費用だけでなく、ご自身の口腔内の状態やライフスタイル、将来的なメンテナンスのしやすさも考慮することが重要です。
費用が安くても、ご自身に合わない入れ歯では十分な咀嚼力や快適性が得られない場合があります。
治療前には歯科医師と十分に相談し、納得した上で治療方法を選択することが大切です。
自分に合った入れ歯選びのポイント
入れ歯を選ぶ際には、見た目や装着感、噛み心地など複数の要素を総合的に考慮することが大切です。
見た目・装着感・噛み心地の違い
入れ歯には保険適用のものから自費診療のものまでさまざまな種類があり、それぞれ見た目やフィット感、噛みやすさに違いがあります。
例えば、保険適用のレジン床義歯はやや厚みがあり目立ちやすい傾向がありますが、金属床義歯やノンクラスプデンチャーは薄くて自然な見た目を目指せる場合があります。
ただし、費用が高い入れ歯だからといって必ずしも快適とは限らず、どの入れ歯も一長一短があります。
自分の口腔状態や生活スタイルに合わせて、歯科医師と相談しながら最適な入れ歯を選ぶことが大切です。
自分に合った入れ歯を選ぶためのチェックリスト
入れ歯を選ぶときは、次のポイントを整理しておくとスムーズです。
- 現在の歯や歯ぐきの状態はどうか
- 金属などに対するアレルギーはあるか
- 日常の食生活(硬い物をよく食べるか、食事の回数など)
- 見た目の自然さをどの程度重視するか
- 予算はどのくらいか
入れ歯を選ぶときは、将来のメンテナンスも考えておくことが大切です。
加齢や口腔環境の変化によってフィット感は変わるため、調整や作り替えが必要になる場合があります。長期的な視点を持つことで、より満足度の高い選択につながります。
また、歯科医師と十分に相談し、複数の選択肢の特徴やメリット・デメリットについて理解することが納得のいく選択につながります。
入れ歯は調整やメンテナンスも重要であり、歯科医師の指導のもと、定期的なチェックを受けることが快適な使用につながります。
入れ歯を快適に使うためのケアと注意点
入れ歯を快適に使い続けるためには、日常のケアや定期的なメンテナンスが重要となります。
日常の入れ歯ケア方法
毎日の入れ歯ケアでは、まず食後に入れ歯を外し、流水で丁寧に洗うことが基本です。専用の入れ歯用ブラシや洗浄剤を使うことで、細かな汚れや細菌の付着を抑え、清潔に保つことができます。
また、落としたり熱湯を使用したりすると入れ歯が変形・破損する恐れがあるため注意が必要です。
強い力でこすると表面に傷がつき、汚れや細菌が付着しやすくなるため避けましょう。
トラブルが起きたときの対処法
入れ歯に痛みや違和感を感じた場合は、自己判断で調整したり、市販の接着剤を使うことは避けましょう。無理に使い続けると、口腔内の粘膜を傷つけることがあります。
異常を感じた際は、できるだけ早く歯科医院を受診し、専門家の指導を受けることが大切です。
歯科医院での定期的なメンテナンスの重要性
入れ歯は長期間使用していると、口の中の変化や摩耗によって適合が悪くなることがあります。定期的に歯科医院でチェックを受けることで、入れ歯の状態や口腔内の健康を維持しやすくなります。
まとめ
入れ歯は、歯を失ったときに食事や会話、見た目を支える大切な治療法ですが、単なる人工の歯ではなく、生活の一部として長く付き合っていくパートナーです。
ご自身に合った方法を選び、適切にケアすることで、毎日の食事や会話がぐっと快適になります。
総入れ歯や部分入れ歯といった大きな分類に加え、レジン床や金属床、ノンクラスプなど素材ごとの特徴にも違いがあります。
費用や治療期間は保険適用と自費診療で大きく変わりますが、価格だけで快適さが決まるわけではありません。
大切なのは、ご自身の口の状態や生活スタイルに合った入れ歯を選ぶことです。そのためには、事前に希望や条件を整理し、歯科医師としっかり相談しながら最適な方法を見つけることが欠かせません。
適切なケアと定期的なメンテナンスを続けることで、入れ歯を長く快適に使い続けることができます。
入れ歯治療を検討されている方は、渋谷区本町、京王線「幡ヶ谷駅」より徒歩10分にある歯医者「エンドウ歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院は「一人ひとりに合った治療計画で歯を守ること」を意識して診療にあたっています。診療案内ページはこちら、ご予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。