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歯のコラム

虫歯になりやすい子どもの特徴とは?虫歯を防ぐために大切なことも

こんにちは。渋谷区本町、京王線「幡ヶ谷駅」より徒歩10分にある歯医者「エンドウ歯科医院」です。

虫歯ができて痛がる子ども

「毎日しっかり歯を磨いているのに、どうしてうちの子は虫歯になりやすいのだろう?」といった疑問をおもちの保護者の方もいらっしゃるでしょう。

子どもの虫歯には、歯の質や唾液の量、食習慣、歯磨きの仕方など、さまざまな要因が関係しています。特に小さな子どもの口腔環境はまだ未熟で、油断すると虫歯が進行することもあります。

今回は、虫歯になりやすい子どもに共通する特徴や予防する方法について解説します。お子さんのお口の健康を守りたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

虫歯のメカニズム

虫歯になった乳歯のイメージ

虫歯は、口の中に存在するミュータンス菌という細菌が、糖分をエサにして酸を作り出すことで、歯を溶かしていく病気です。この酸によって歯の表面にあるエナメル質が徐々に溶かされ、やがて内部の象牙質や神経にまで達すると、強い痛みや腫れを引き起こします。

特に子どもの歯は未成熟であり、エナメル質が薄いため、虫歯の進行が非常に早いという特徴があります。

また、口の中は常に唾液によって中性に保たれていますが、食事やおやつのたびに口腔内が酸性に傾き、歯が脱灰されるリスクが高まります。その後、唾液の作用によって再石灰化が促されますが、頻繁に糖分を摂取していると、再石灰化が追いつかず虫歯ができるのです。

虫歯は一度できてしまうと自然には治らず、進行すれば歯を削ったり抜いたりする必要があります。つまり、虫歯を未然に防ぐことが、子どもの歯を守る最善の方法なのです。

虫歯になりやすい子どもの特徴

甘いものを頻繁に口にする様子

虫歯のリスクが高まる背景には、いくつかの生活習慣や体質が関係しています。以下のような特徴を持つお子さんは、特に注意が必要です。

正しい歯磨きができていない

歯磨きは虫歯予防の基本ですが、小さな子どもはまだ自分でうまく磨くことができません。

特に奥歯や歯と歯の間は磨き残しが多く、そこに歯垢(プラーク)がたまることで虫歯が発生しやすくなります。また、歯ブラシの持ち方や力加減、磨く時間の長さなども不十分なことが多く、正しく磨けていないケースが多いのが現実です。

さらに、仕上げ磨きを怠っているご家庭も注意が必要です。幼児期はまだ自己管理能力が未熟なため、保護者の方による仕上げ磨きが不可欠です。毎日の習慣として、丁寧に仕上げ磨きを行うことで、虫歯のリスクを大きく減らすことができます。

甘いものを頻繁に口にしている

お菓子やジュースなど、甘いものを日常的に摂取している子どもは、虫歯になりやすい傾向があります。

糖分は虫歯菌のエサとなり、摂取すればするほど口の中に酸が発生し、歯が溶かされていきます。特に、長時間だらだらと食べ続けると、口の中が酸性状態に保たれる時間を長引かせ、虫歯のリスクをさらに高めてしまいます。

また、砂糖の含まれた飲み物を頻繁に飲む習慣も見直す必要があります。ジュースやスポーツドリンクには糖分が多く含まれており、飲んだあと歯を磨かないと虫歯の原因になります。

おやつの時間を決めること、砂糖を含まないおやつを選ぶこと、水やお茶を飲ませる習慣をつけることが、虫歯を予防するうえでは重要です。

歯並びや噛み合わせが悪い

歯並びや噛み合わせの悪さも虫歯の原因になり得ます。歯と歯の隙間が狭かったり、歯が重なっていたりすると、歯ブラシの毛先が届きにくく、プラークがたまりやすくなります。その結果、十分に歯垢を除去できず、虫歯ができやすい環境が整ってしまうのです。

口呼吸が習慣になっている

普段から口を開けて呼吸をする口呼吸が習慣になっている子どもは、虫歯になりやすい傾向があります。口呼吸をしていると口腔内が乾燥しやすくなり、唾液の作用が十分に発揮されません。

唾液には、細菌の繁殖を抑えたり、酸を中和したりする重要な役割がありますが、口の中が乾くとその効果が低下してしまうのです。

また、乾燥した環境では細菌が活発に活動しやすくなり、虫歯だけでなく歯肉炎や口臭の原因にもつながります。鼻づまりやアレルギー、姿勢の悪さなどが口呼吸の原因となっていることもあるため、気になる場合は耳鼻科や歯科で相談することが大切です。

普段の呼吸方法を見直すことも、虫歯予防の一環として非常に重要です。

乳歯の虫歯を放置してはいけない理由

乳歯の虫歯を放置してはいけない理由を伝える歯科衛生士

「どうせ抜ける乳歯だから虫歯になっても大丈夫なのでは?」と考える方がいらっしゃるかもしれませんが、その考えは大変危険です。

乳歯の虫歯を放置すると、痛みによって食事しにくくなり、栄養状態に悪影響を与えることがあります。また、虫歯による痛みで十分に睡眠をとれなかったり、集中力が低下したりするなど、生活全体に支障をきたすことも少なくありません。

さらに、乳歯の下には将来生えてくる永久歯が控えていますが、乳歯が虫歯になると、その永久歯の質や方向にも悪影響を及ぼす可能性があるのです。

特に深い虫歯を放置すると、根の先に膿がたまり、次に生えてくる永久歯の形成不全や位置異常を引き起こすリスクがあります。

つまり、乳歯は一時的なものではなく、永久歯の健康を左右する重要な存在だと理解することが必要です。

子どもの虫歯を予防するために大切なこと

仕上げ磨きをしてもらう女の子

虫歯は、日々の積み重ねによって防ぐことができる病気です。ここでは、ご家庭で実践できる予防の基本をご紹介します。

しっかりと歯磨きをする

虫歯予防の基本は、なんといっても正しい歯磨きです。子ども自身が歯磨きを習慣づけることはもちろんですが、小さなうちは十分に磨けないため、保護者の方による仕上げ磨きが欠かせません。

特に奥歯の溝や歯と歯の間は、歯垢がたまりやすい部分なので注意が必要です。また、就寝中は唾液の分泌量が減少して虫歯になるリスクが高まるため、就寝前の歯磨きはしっかり行いましょう。

子どもが歯磨きを嫌がらずに続けられるよう、歯ブラシや歯磨き粉を選ぶときは、キャラクター付きやフルーツ味など、子どもが楽しめる工夫を取り入れるのも効果的です。

食生活を見直す

虫歯は食生活と密接に関係しています。甘いお菓子やジュースを頻繁に摂取していると、口の中が酸性に傾きやすくなり、歯を溶かすリスクが高まります。そのため、おやつや飲み物の内容だけでなく、摂取する時間帯や頻度にも注意することが大切です。

だらだら食べは口腔内が長時間酸性に保たれる原因となるため避け、決まった時間に短時間で済ませる習慣をつけましょう。また、よく噛んで食べることで唾液の分泌が促進され、虫歯のリスクを減らす効果も期待できます。

バランスの取れた食事と、糖分のコントロールが、虫歯を防ぐ大きな鍵となります。

定期的に検診を受ける

虫歯は進行性の病気であり、初期段階では目に見える変化が少ないため、保護者の方が気づかないまま進行することがあります。そこで重要なのが、歯科医院での定期的な検診です。3〜6か月に1回のペースで通院することで、虫歯の早期発見と早期治療が可能になります。

また、検診時には歯のクリーニングやフッ素塗布、歯磨き指導なども受けられるため、虫歯の予防につながります。虫歯ができる前に歯科医院に通うことを習慣化することが、健康な歯を守る第一歩です。

まとめ

虫歯予防をして健康に過ごす親子

虫歯になりやすい子どもには、歯磨きが不十分であったり、甘いものを頻繁に口にしていたりなど、さまざまな要因が関係しています。こうした特徴を理解し、生活習慣を見直すことで、虫歯のリスクを大きく減らすことが可能です。

「乳歯だから大丈夫」と油断せず、小さなうちから正しい口腔ケアの習慣を身につけることで、お口の中を健康な状態に維持することができます。

ご家庭での歯磨きに加え、歯科医院での定期検診や専門的なケアも取り入れながら、大切なお子さんの歯をしっかり守っていきましょう。

お子さんのお口の健康を守りたいとお考えの方は、渋谷区本町、京王線「幡ヶ谷駅」より徒歩10分にある歯医者「エンドウ歯科医院」にお気軽にご相談ください。

当院は「一人ひとりに合った治療計画で歯を守ること」を意識して診療にあたっています。診療案内ページはこちらご予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。

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