歯周病と糖尿病は深い関係がある?知られざる影響と予防法
こんにちは。渋谷区本町、京王線「幡ヶ谷駅」より徒歩10分にある歯医者「エンドウ歯科医院」です。

歯ぐきからの出血や口臭、歯のぐらつきなど、歯周病の症状は見過ごされやすいです。また、初期には自覚症状が乏しいことが多いです。
しかし、放置すると歯を失うだけでなく、全身の健康にさまざまな影響を及ぼす可能性があります。特に近年では、糖尿病との深い関係が注目されています。
この記事では、歯周病と糖尿病の相互作用をわかりやすく解説し、歯周病の予防法についても紹介します。
目次
歯周病とは

歯周病とは、細菌感染によって歯を支える歯ぐきや骨に炎症が起こる病気です。初期段階では、歯ぐきに軽度な炎症が見られ、歯肉炎と呼ばれます。歯を支える骨まで歯周病が進行すると歯周炎となり、最悪の場合は歯が抜け落ちることもあります。
歯周病の一般的な原因は、プラークです。プラークとは、虫歯菌など様々な細菌が固まったもので、プラーク中の歯周病菌が歯と歯ぐきの境目に溜まると炎症を起こします。プラークは歯ブラシなどで物理的に除去できますが、放置すると歯石になります。
歯石は歯周病菌の温床となりますが、除去するには歯科医院での専門的なクリーニングが必要です。歯周病は、初期段階では痛みなどの自覚症状が少ないため、気づかないうちに進行することも多いです。
ただし、進行すればするほど歯を失うリスクが高まります。歯周病を予防・早期発見するためには、定期的に歯科検診を受け、歯周病の検査も受けることが大切です。
糖尿病とは

糖尿病は、血液中のブドウ糖(血糖)が異常に高い状態が慢性的に続く病気です。ブドウ糖は私たちの身体にとって重要なエネルギー源ですが、その血糖の代謝がうまく行われないと糖尿病を発症するリスクが高まります。
主な原因としては、膵臓で作られるインスリンの分泌量が不足することや、インスリンが身体でうまく機能しなくなることが挙げられます。インスリンはブドウ糖を細胞に取り込ませて、エネルギーとして使わせる役割を担っています。
このインスリンの働きが低下すると、ブドウ糖が細胞に十分に取り込まれず、結果として血糖値が高い状態が続くのです。糖尿病の主な症状としては、喉の渇きや頻尿、だるさ、視力の低下などが挙げられます。
歯周病と糖尿病の関係

ここでは、歯周病と糖尿病の関係について解説します。
糖尿病が歯周病を悪化させる理由
糖尿病患者は、健康な人と比べて歯周病にかかるリスクが高いとされています。
1つ目の要因は、免疫機能の低下です。高血糖状態では白血球の働きが鈍くなり、細菌に対する防御力が弱まります。その結果、歯ぐきに侵入した細菌に対する抵抗力が下がり、歯周病が進行しやすくなります。
2つ目の要因は、血管の状態です。高血糖状態では血管の状態が悪化して、歯ぐきの血流が悪くなります。血流の低下により、歯ぐきに必要な酸素や栄養が十分に届かず、炎症が慢性化しやすくなります。また、歯ぐきの組織修復力も低下するため、治療を行っても回復が遅れやすいです。
3つ目の要因は唾液の質の変化です。糖尿病では唾液の分泌量が減少し、粘度が高くなる傾向があります。唾液には細菌を洗い流したり、細菌の働きを抑えたりする作用がありますが、唾液の量や質が低下すると、口腔内に細菌が繁殖しやすくなり歯周病が進行します。
歯周病が糖尿病を悪化させる理由
歯周病によって歯ぐきに慢性的な炎症が起こると、体内で炎症性物質が産生されます。これらの物質が血液を通じて全身に広がることで、インスリンの働きを阻害し、血糖値のコントロールを困難にすることが知られています。
歯周病が引き起こす糖尿病以外の疾患

歯周病は、口腔内だけでなく、全身のさまざまな健康問題に関係すると報告されています。近年の研究では、歯周病が心疾患や脳血管疾患、さらには早産や低体重児出産といった妊娠中の問題とも関連があることが明らかになっています。歯周病菌が血流を通じて全身に広がり、炎症反応を引き起こすことがその原因と考えられています。
まず、心疾患や脳血管疾患との関係について説明します。歯周病による慢性的な炎症が動脈壁を硬化させる動脈硬化を促進し、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高めるとされています。これは、歯周病菌が血管内に入り込み、血栓を形成する物質を増やすためです。
特に、動脈硬化の前兆であるプラークが歯周病菌の影響で大きくなると、血流が悪化し、心血管系疾患のリスクがより一層上昇することがわかっています。
また、妊娠中の女性においては、歯周病が早産や低体重児出産と関連していることも指摘されています。歯周病による炎症性物質が血流を介して子宮に影響を与え、子宮収縮を誘発する可能性があるのです。母体だけでなく胎児のためにも、歯周病を改善・予防することが非常に重要といえます。
歯周病を予防するためには

歯周病と糖尿病の相互影響は非常に強く、放置すればどちらの病気も悪化するリスクがあります。歯周病を予防し、糖尿病の管理を安定させるためには両者の関係を理解し、継続的に対策をとることが大切です。
ここでは、歯周病を予防するためにできることを解説していきます。
毎日の丁寧な歯磨き
糖尿病があっても、毎日の丁寧なブラッシングによって歯周病をコントロールすることは可能です。歯垢が蓄積すると炎症の原因になり、歯周病になる可能性があります。毛先の細い歯ブラシや、歯間ブラシ・デンタルフロスを活用し、1日2回以上のブラッシングを習慣にしましょう。
特に、就寝前の歯磨きは重要です。就寝中は唾液の分泌量が低下して歯周病のリスクが高まるので、就寝前の歯磨きはしっかり行いましょう。
定期的な歯科検診とプロフェッショナルケア
歯周病は初期段階では自覚症状が少ないため、自分では異変に気付きにくいです。そのため、定期的に歯科医院を受診し、歯周ポケットの測定や歯ぐきの状態チェックを受けることが大切です。特に、糖尿病をお持ちの方は、通常よりも頻繁に検診を受けることで、炎症の早期発見と早期治療につながります。
また、歯科医院でのプロフェッショナルクリーニング(スケーリングやルートプレーニングなど)を定期的に受けることによって、セルフケアでは取り除けない細かい部分まで清掃でき、歯周病の進行を大きく抑えられます。
食生活と生活習慣の見直し
糖尿病と歯周病の両方に良い影響を与えるのが、生活習慣の改善です。糖尿病を患っている方は、血糖値をコントロールするために食事内容に気を配る必要がありますが、その意識が歯の健康にもつながります。
たとえば、間食を控える、よく噛んで食べる、食物繊維を多く含む食品を選ぶといった習慣は、血糖値のコントロールにつながるだけでなく、口腔内の環境改善にも役立ちます。
早期発見と治療の重要性
歯周病は自覚症状が出にくいため、気づかないうちに進行していることが多い病気です。歯茎の腫れや出血、口臭、歯のぐらつき、歯の間に食べ物が挟まるといった症状が現れた場合は注意が必要です。
糖尿病をお持ちの方はそうでない方に比べて、歯周病が重症化しやすいため早期治療が不可欠です。歯石除去や歯周ポケットの清掃などの基本的な治療に加え、必要に応じて外科的な処置を行うことも検討されます。
まとめ

糖尿病と歯周病は、どちらも生活習慣や体質が深く関係する病気であり、一方が悪化するともう一方も影響を受ける危険があります。糖尿病は歯周病を悪化させ、歯周病は糖尿病の血糖コントロールを困難にするという悪循環を避けるためにも、両者の関連性を理解することが大切です。
糖尿病の治療を受けている方は、歯科検診を受けることでお口の中の健康を守れるようになるでしょう。
歯周病の治療を検討されている方は、渋谷区本町、京王線「幡ヶ谷駅」より徒歩10分にある歯医者「エンドウ歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院は「一人ひとりに合った治療計画で歯を守ること」を意識して診療にあたっています。診療案内ページはこちら、ご予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。


