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不正咬合の種類と放置するリスクについて

皆様こんにちは。

皆様は歯並びに関してどういいた観点から良い悪いを決めていますか?

歯科医学的には悪い歯並び・かみ合わせを専門的に「不正咬合(ふせいこうごう)」と呼び、いくつかの種類に分けることができます。皆様の観点では「前歯が重なっている」や「向いている方向が変」などそういった感じはないでしょうか?

もしくは「顎関節症になって噛み合わせのせいなのかな?」と思ったりもあるかもしれません。

今回は歯科医学的にそんな不正咬合の種類と特徴、それらを放置するリスクについてわかりやすく解説します。

 

◎不正咬合の種類

 

▼出っ歯

 

上顎前突と呼ばれる歯並びで、上の前歯が前方に出ています。前歯で嚙みにくい、発音しにくい、口呼吸が誘発されるなどのリスク・デメリットがあります。

上顎が前に出ている場合、骨格から変えなくてはならないパターンもあります。

脳頭蓋に対して上顎・下顎のバランスを見て判断する場合もあります。この判断する行為を「分析」といいます。

骨格的に問題ない場合は、歯並びを改善するだけで済みますし、患者さんおのご希望の顔立ちがどの程度まで出っ歯を気にしているのかによって歯を抜いてきれいに並べるケースもあります。

歯科医学的には、前歯同士が当たらないことにより奥歯の負担が大きくなり奥歯の消耗が早く、若いうちから虫歯になりやすく、40代以上になってくると歯が折れたりしてくるので奥歯の負担を軽減する意味でも矯正治療がとても大切です。

奥歯を守ることで前歯も守れるので、非常に矯正治療における健康・予防効果が高いです。

▼受け口

下顎前突と呼ばれる歯並びで、下の前歯が前方に出ています。顎がしゃくれており、特徴的な顔貌を呈します。そしゃく障害や発音障害も伴いやすいです。

下顎が前に出ている場合も、骨格から変えなくてはならないパターンもあります。

日本人に多いのは上顎前突ですが顎の骨まで切らなくてはならない治療はカモフラージュしやすいのですが下顎に関してはカモフラージュしにくいので、脳頭蓋に対して上顎・下顎のバランスを見て判断する「分析」にてあまりにも、下顎が出ているケースは歯並びを改善するだけで済みません。

外科矯正になることが多く、保険適応の矯正治療になりますので費用負担は軽減されるものの顎切手術前の術前矯正。

顎切後の術後矯正を含めますと3年から5年の治療期間が必要になりますので時間的にも肉体的にも負荷がかかりやすいです。

その代わり、顎がしっかり引っ込みますので後戻りも上顎前突症例の外科矯正に比べ後戻りすることが少ないです。

また将来的には、上顎前突同様、前歯同士が当たらないことにより奥歯の負担が大きくなり奥歯の消耗が早く、若いうちから虫歯になりやすく、40代以上になってくると歯が折れたりしてくるので奥歯の負担を軽減する意味でも前歯が当たるようになるためにも矯正治療がとても大切です。

奥歯の負担が前歯にも分散されますので、非常に矯正治療における健康・予防効果・審美的改善効果が高いです。

 

▼乱ぐい歯

叢生(そうせい)と呼ばれる歯並びで、1本1本の歯がバラバラな方向を向いています。見た目が悪い、歯磨きしにくいなどのデメリットがあります。

分析の結果から異常がなく単純に重なっている場合は、度合いにもよりますが、重なりが軽度の場合はインビザラインやクリアコレクトによるマウスピース矯正が適応できます。

抜歯症例になりますと針金の矯正の方が早く確実に終わり傾向にあります。

 

▼開咬(かいこう)

奥歯は噛んでいても、前歯が噛まない歯並びです。当然ですが、前歯部で食べ物を噛むことができません。口呼吸が誘発され、口腔乾燥を招きやすいです。

上顎前突の方、もしくは著しく下顎が小さい方に認められますので、分析の結果から下顎を前方に誘導していく必要がある場合があります。

最近の子供たちは、マスク生活を余儀なくされ口呼吸になりがちで、かつ硬いものを食していないので顎の発達が遅く、保険上も口腔機能発達不全症といった病名をつけて、口腔機能トレーニングを行う歯科治療も当たり前のように行われるようになってきました。

まだ、子供の発達段階での患者さんであれば硬いものを噛んだり、プレオルソやEFLineといわれるトレーナー矯正を行うことで顎の成長を促し、大人になってから顎を切って前方に出す処置にならないように予防できる場合もおあります。

よく歯科医院に通われているにもかかわらず、顎が小さいことが気になり歯科医師の先生に相談されていても「まだ様子を見ましょう」と言われ手遅れになっているケースも当院では散見されますので、小児矯正を掲げている歯科医院さんへ積極的に相談に行きましょう!!

 

▼すきっ歯

空隙歯列(くうげきしれつ)と呼ばれる歯並びで、歯列内に不自然なすき間が存在しています。息漏れによって発音が乱れたり、食べ物が詰まることで虫歯・歯周病のリスクが上昇したりします。何より見た目の悪さを改善するために矯正を希望される方が多いです。

こちらのケースもマウスピース矯正(インビザライン・クリアコレクト)での治療が功を奏すことがありますので気軽に矯正ができます。

また、舌癖といわれる歯をベロで押す行為も空隙歯列の原因になります。

このケースは矯正治療が完了しても舌癖が残っていたら再度空隙ができてきますので、術後のベロの習慣も大変重要です。

 

◎まとめ

 

このように、不正咬合・歯列不正にはいくつかの種類があり、それぞれで放置するリスクも異なります。

個人的に気になる項目と、歯科医師として歯を長く持たせるための歯並び・噛み合わせの項目が微妙に違うことがお判りいただけましたでしょうか?矯正専門医の先生方においては、歯の寿命的観点よりも審美性(患者さんの希望)を重視されている方もおられますので、歯の喪失に悩んでいる方は、まずご自身がどの種類に当てはまるのかチェックしてみましょう。

参考:当院の矯正治療について

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